フリーランスWebデザイナーの仕事内容とは?仕事の取り方も解説
「フリーランスとして働くWebデザイナーの具体的な仕事内容は?」
「フリーランスWebデザイナーとしての仕事の取り方を知りたい」
これからWebデザイナーを目指す方や、フリーのWebデザイナーとして活動を始めたばかりの方の中には、上記のような疑問を持っているケースも多いことでしょう。
そこでこの記事では、以下のようなことについてわかりやすく解説していきます。
- フリーランスWebデザイナーと正社員Webデザイナーの違い
- フリーランスWebデザイナーの仕事内容や必要スキル
- フリーランスWebデザイナーの仕事の取り方
フリーランスのWebデザイナーとして働くことがどういうことなのかについて具体的に知りたい方は、是非最後までご覧ください。
目次
フリーランスWebデザイナーと正社員Webデザイナーの違い
まずは、同じWebデザイナーでも、フリーランスと正社員とではどのような違いがあるのかについて解説していきます。
働き方
フリーランスと正社員の違いとして代表的なのが、「働き方」です。
フリーのWebデザイナーの場合、「フルリモート」や「リモートメイン」という働き方をしているケースが多いです。
いつ、どんな場所でも仕事ができる、というのがフリーランスのメリットですから、そのメリットを大いに活かして自由に働くことができます。
Web系企業の場合、正社員でもリモートワークが可能なケースも増えてきました。
しかしそれでも、フリーランスと比べれば働き方の自由度が限られてしまうでしょう。
- 通勤ラッシュを避けたい
- 移動にかかる時間を仕事に充てたい
- 自分が落ち着く環境で仕事をしたい
このように考えている方にとっては、フリーランスという働き方が向いています。
年収
年収に関しては、正社員として働くWebデザイナーよりも、フリーランスWebデザイナーの方が若干高めになる傾向にあります。
フリーランスのWebデザイナー | 平均年収 : 400~600万 |
正社員のWebデザイナー | 平均年収 : 350~450万 |
ただ、年収だけで見るとフリーランスに分があるものの、正社員の方が経済的に安定しやすい、というメリットがあります。
フリーランスはいつ仕事が無くなるかわかりませんが、正社員の場合、会社が倒産しない限りはそう簡単に解雇されることがなく、突然収入が絶たれるという恐怖に怯えなくて済みます。
フリーランスのWebデザイナーとして働く際には、ただ単価の高い案件を取ろうとするのではなく、案件の継続性を考慮したり、いざという時に備えて複数の案件を並行して抱えるようにすべきでしょう。
仕事の取り方や進め方を間違わなければ、正社員Webデザイナーより稼ぎ続けることも十分に可能です。
福利厚生
働き方や年収については、フリーランスWebデザイナーに軍配が上がっていましたが、福利厚生については間違いなく正社員の方が手厚いです。
もちろん企業によって福利厚生の内容はバラバラですが、経済的な基盤が強い企業ほど福利厚生が充実している傾向にあります。
フリーランス用の福利厚生サービスも存在しますが、企業が正社員に用意する福利厚生の内容と比べるとどうしても見劣りすることが多い、と言わざるを得ません。
キャリアパス
正社員Webデザイナーの場合は、常に会社内で昇進のチャンスがあります。
地道に仕事をこなし続けたり、マネジメントスキルを身に付けたりすることで、管理職に抜擢される可能性が上がることでしょう。
また、ステップアップのための転職によって、大きくキャリアアップすることもできます。
しかしフリーランスWebデザイナーの場合は、正社員Webデザイナーのケースとは全く違い、「どれだけ上手くセルフプロデュースができるか」によって進むキャリアが大きく変化します。
セルフプロデュースが巧みで、コミュニケーションスキルも高いフリーのWebデザイナーならば、どんどん単価を上げることができるだけでなく、フリーランスとしてWebデザインチームのリーダーになることも十分にあり得ます。
逆に、「ただWebデザインができる」という人は、キャリアアップが望めない可能性が高くなってしまいます。
フリーランスの方が、個人の努力や才能、考え方によってキャリアパスが激変する、という点が大きな違いと言えるでしょう。
フリーランスWebデザイナーの仕事内容
この項目では、フリーランスWebデザイナーの仕事内容について詳しく解説していきます。
フリーランスは、案件を獲得するところからが仕事なので、正社員とはだいぶ違う仕事内容と言えるでしょう。
フリーランスWebデザイナーの仕事の流れは、主に以下のようになります。
- 案件を探す
- 単価交渉をする
- 契約を交わす
- 案件を消化する
- 修正依頼に応じる
案件を探す
フリーランスとして働くWebデザイナーがまずやるべきことは、「案件の獲得」です。
案件を獲得できなければ、仕事を始めることすらできません。
正社員Webデザイナーならば、会社が仕事を用意してくれますが、フリーランスは自分で仕事を取りにいく必要があります。
仕事を取るための営業活動も、フリーランスWebデザイナーの大事な仕事の一つです。
案件を探す方法はいろいろありますが、オーソドックスな方法としては、クラウドソーシングサイトやフリーランスエージェントサイトを使う方法でしょう。
クラウドソーシングならば「ランサーズ」や「クラウドワークス」、フリーランスエージェントならば「レバテッククリエイター」や「ITプロパートナーズ」、といったサイトに、フリーランス向けのWebデザイン案件が多く掲載されています。
SNSやネット検索を活用して、自分でクライアントを探すという方法もありますが、「よほどのスキルと経験がなければ成功率が低い」という難点があるので、早めに案件が欲しい場合はクラウドソーシングやフリーランスエージェントを利用した方がよいです。
単価交渉をする
クライアントから興味を持ってもらえたら、次は単価交渉です。
フリーランスの仕事内容として、案件を引き受ける際の単価をどうするのか、というのは非常に重要な部分となります。
すでに単価が決まっている案件に応募した場合は交渉することが難しいものの、以下のようなケースならば交渉の余地があります。
- 相談ベースから始まる案件に応募した
- 自分のプロフィールを閲覧したクライアントから連絡がきた
- 継続中の案件
自分が持つ付加価値や経験を存分にアピールし、少しでも単価を上げられるように交渉していきましょう。
とはいえ、まだ実績作りの段階ならば、変に単価アップの交渉をしてしまうと案件を逃してしまうリスクもあるので、自分のスキルを考慮しながらどの程度まで交渉するかを判断することが大事です。
契約を交わす
クライアントとの交渉が無事にまとまったら、正式な契約を交わしましょう。
クラウドソーシングやフリーランスエージェントを利用している場合は、サイト(サービス)を通じて契約を交わすことができますが、直接営業をかけて獲得したクライアントなどの場合、契約内容についてしっかりと詰めておかなければなりません。
特に、以下のような点が明記されているかどうかは必ず確認してください。
- 契約形態
- 納期
- 報酬単価
- 修正に応じる回数
- 修正範囲
こうした大事な部分が曖昧になっていると、後々トラブルに発展してしまう可能性があります。
案件を消化する
契約が完了したら、いよいよ仕事に取り掛かります。
クライアントからヒアリングした内容を、できる限り反映できるように仕事を進めていきましょう。
なお、案件消化中に「こんな感じで大丈夫かな?」と不安になったら、都度クライアントに確認するのが、スムーズに仕事を進めていくためのポイントです。
クライアントとしては、細かいことでもしっかり確認してくれることに安心感を覚えるでしょうし、Webデザイナー側としても、不要な修正を避けられる可能性が高くなります。
なんとなくで仕事を進めていくのではなく、常に「クライアントの意向から外れていないか」を意識しながら作業すべきです。
修正依頼に応じる
どんなに完璧に仕事をしたつもりでも、クライアントとの間で齟齬があり、修正依頼を受けることもあります。
その際は契約に従い、要求された通り修正に応じるようにしましょう。
なお、稀にではありますが、契約外の修正を依頼してくるクライアントも存在します。
この時、どう対応するかは悩みどころです。
契約内容と違うわけですから、本来従う必要はないのですが、相手は「お金を払ってくれるクライアント」です。
特に継続依頼が欲しい場合は、対応が難しくなるでしょう。
「契約を軽視するクライアントとは仕事をしたくない」と契約外の依頼を突っぱねるのもアリですし、「単価が良いので、多少契約にルーズであろうと支払いさえしてくれるのならば受け入れる」という選択肢もあります。
このあたりはケースバイケースですので、自分の価値観に従って対応を決めるとよいのではないでしょうか。
「仕事を受けるか断るかは本人次第」という点も、フリーランスとして働くWebデザイナーの強みです。
フリーランスとして働くWebデザイナーに必要なスキル
フリーランスのWebデザイナーとして働く場合、正社員Webデザイナーよりも多くのスキルを習得する必要があります。
以下では、正社員・フリーランスに共通して必要となるスキルや、フリーランスならば是非身に付けなければいけないスキルなどについて解説していきます。
Webデザインの基礎知識
まず大前提として、Webデザインスキルは欠かせません。
Webデザイナーを名乗っているのですから、デザインに関する基礎知識や流行について学んでおくのは当然でしょう。
Webデザインを学べる書籍やオンライン学習サイトは数多く存在するので、日々スキルを磨くようにしてください。
HTML/CSS
デザインをコーディングしていくため、ホームページの骨組みを構築していくのに必要なマークアップ言語である「HTML」と、ホームページを装飾するために必要なスタイルシート言語「CSS」に関するスキルも必須です。
HTML/CSSはプログラミング言語ではないため、習得難易度が低いというメリットがあります。
完全な初心者であっても、1~2か月ほどの学習で基礎スキルを身に付けることができるでしょう。
UI/UXデザインの知識
Webデザイナーとして仕事をするのならば、UI/UXデザインの知識についても吸収しておくべきです。
UI/UXデザインとは、簡単に言えば「ユーザーが使いやすいホームページを意識したデザイン」のことです。
- ホームページ全体のレイアウト
- 配色
- ボタンの形や配置する位置
- ホームページの操作性 …など
UI(ユーザーインターフェース)やUX(ユーザーエクスペリエンス)が優れたサイトほど成果が出やすくなるため、ただ最先端でオシャレなデザインだけを追及するのではなく、ユーザー目線に立つことも重要になります。
営業力
フリーランスWebデザイナーでも正社員Webデザイナーでも、基本的には求められるスキルが似ています。
しかし、「営業力」はフリーランスWebデザイナーだけが身に付けなければいけないスキルだと言えます。
直接の営業にしても、クラウドソーシングサイトを利用した営業にしても、自分を売り込むための営業力がなければなかなか案件を獲得することができません。
正社員のように、会社が仕事を用意してくれるわけではないのです。
自分の強みをわかりやすく伝え、できるだけ高い単価で話がまとまるように交渉するための営業力の習得にも力を入れましょう。
コミュニケーションスキル
コミュニケーションは、どのような仕事をする場合でも大変重要なスキルで、当然フリーランスWebデザイナーにも必要となります。
フルリモート案件を受注し、一人で仕事をする場合であっても、クライアントの望むデザインに仕上げるためには正確なヒアリングをしなければなりません。
クライアントの要望をうまく引き出せるかどうかは、コミュニケーションの取り方にかかってきます。
また、クライアント先に常駐してチームメンバーと一緒に仕事をするという案件も多いですから、メンバーたちと協力しながら円滑に仕事を進めていくためには、コミュニケーションが欠かせません。
このような理由から、コミュニケーションスキルについても磨いていく必要があります。
プログラミングスキル
Webデザイナーは、Web開発現場のチームの一員として働くことも珍しくありません。
その際、PHPやRubyといったWeb系のプログラミングスキルを保有していると、エンジニアとのやりとりがスムーズに進むため、人材価値が上がり重宝されやすくなります。
フリーランスは、いかに「欠けては困る人材」だと周囲に思ってもらえるかが大変重要なので、スキルは一つでも多く身に付けておきましょう。
特にPHPは、日本だけでなく世界中で最も利用されているCMSである「WordPress」で用いられている言語です。
したがって、PHPを理解できれば仕事の幅も大きく広がります。
学習コストはかかるものの、フリーランスとして長く活動するためには、是非チャレンジしてみてはいかがでしょうか。
フリーランスWebデザイナーの仕事の取り方
フリーランスWebデザイナーの仕事の取り方としては、主に以下のようなものがあります。
- クラウドソーシングサイトを利用する
- フリーランスエージェントサイトを利用する
- 知人や友人に案件を紹介してもらう
- SNSで仕事を募集する
- 地元の店舗に対して直接営業する
クラウドソーシングサイトを利用する
フリーランスWebデザイナーとして仕事を取る際に最も手っ取り早いのが、クラウドソーシングサイトを利用することです。
クラウドソーシングサイトを利用する主なメリットは以下の通りです。
- 気に入った案件に対して自由に応募できる
- プロフィールを見たクライアントから直接オファーが来ることもある
- 報酬の未払いを避けられる
特に大きなメリットが、「報酬の未払いを避けられる」という点でしょう。
フリーランスが悩まされる問題の一つとして、「納品後にクライアントから規定の報酬が支払われない」というものがあります。
しかし、大手クラウドソーシングサイトである「ランサーズ」や「クラウドワークス」ならば、仕事開始前にクライアントによる「仮払い」が行われるため、報酬未払いトラブルに巻き込まれる可能性はかなり低くなります。
本来は、請求管理についてもフリーランスの仕事内容に含まれますが、クラウドソーシングを利用すればあまり心配することはありません。
フリーランスエージェントサイトを利用する
フリーランスエージェントサイトを利用するという方法も、フリーランスWebデザイナーにとって多くのメリットがあります。
まず、クラウドソーシングと違い、自ら営業する必要がないという点が特徴的です。
登録し、ヒアリングを受けた後は、エージェントの方で適切な案件を探してくれるので、フリーランス側は何もせずに案件獲得のチャンスを得ることが可能となります。
つまり、営業活動に割く時間をほぼカットできるわけです。
案件のマッチングだけでなく、単価や働き方の交渉などについても行なってくれるので、交渉事が苦手な方にとってはありがたいサービスでしょう。
唯一難点を挙げるとすれば、なんとかクライアントとフリーランスをマッチングさせようとして、強引に成約させようとするフリーランスエージェントも存在する、という点です。
エージェント側としては、成約しなければ売り上げにならないので、あまりマッチしていない案件であってもごり押ししてくる、というケースもわずかながらあるようです。
したがって、フリーランスエージェントを選ぶ際は、口コミや評判などを調べた上で問題なさそうなところを選ぶようにしてください。
知人や友人に案件を紹介してもらう
知人や友人から直接案件を紹介してもらう、という方法もあります。
そう都合よく紹介できる案件を持っている人が周囲にいる可能性は低いかもしれませんが、Web業界で働く知人や友人がいる場合は、ダメモトで声をかけてみるとよいでしょう。
知り合い経由での紹介なので、ある程度良心的な金額での受注が余儀なくされるかもしれませんが、代わりに「報酬未払いに怯えなくていい」「長期継続に期待できる」といったメリットに期待できます。
SNSで仕事を募集する
SNSを積極的に運用してフォロワーを集め、そこで実績などを公開することでオファーを狙う、という方法も効果的です。
SNSは、自分のスキルや実績をアピールする場として非常に有効です。
自分のポートフォリオを訴求することも可能ですし、Webデザイナーとしてのスキルや考え方などについても自由に発信することができます。
実際、SNSでの発信内容やプロフィールに興味を持った企業から仕事の依頼が来る、というケースも珍しくなくなっているため、自分を売り込むための宣伝ツールとしてフル活用してみるのもよいでしょう。
地元の店舗に対して直接営業する
成功率としては低くなってしまいますが、自分が住んでいる近くにある個人経営の飲食店やスクールなどに直接営業をかける、という手段もあります。
地元密着型の個人経営店の場合、公式ホームページが欲しいと思っていても、やり方すらわからないと困っているケースも多いです。
そういった店舗に訪れ、Web制作を提案することにより、仕事を獲得できる可能性が生まれます。
Webデザイナーとして効率的に仕事をするには「テンプレートの利用」がおすすめ
フリーランスのWebデザイナーとして稼ぐためには、案件消化のスピードを高めることも重要です。
クオリティを落とさず、こなす案件数も増えれば、必然的に収入も上がることでしょう。
しかし、「作業スピードを上げつつクオリティも落とさない」というのは、そう簡単なことではありません。
そこでおすすめなのが、「有料のテンプレートを利用する」という方法です。
「有料」という部分に引っ掛かる方もいらっしゃるかもしれませんが、時間効率を考慮すると、毎回ゼロから自分でデザインを制作するよりも遥かに効率的な作業を実現できるため、結果的に収入アップに繋がる可能性が高くなります。
特に弊社が提供するテンプレートであれば、テンプレートとして完成している状態であることはもちろん、各デザインデータについてはWebデザイナー側で自由に編集可能となっているため、様々な案件に対応することができます。
「テンプレートを購入できる」というサービスはあるものの、テンプレートを構成する素材の編集が可能という商材はほとんど存在しません。
あらゆるデザインツールに対応したデータとなっているため、使い勝手も良いので、興味のある方は是非お問い合わせください。
まとめ
以上、フリーランスWebデザイナーの仕事内容を中心に、フリーランスとしての仕事の取り方、必要なスキル、正社員Webデザイナーとの違いなどについて詳しく解説してきました。
正社員と違い、フリーランスの場合は仕事内容として「営業活動」「単価交渉」「請求管理」などの作業が発生しますが、その分正社員よりも高い年収を狙うことができます。
どちらを選ぶかは個人の価値観次第ですので、自分に向いていると思える働き方を選んでいただければと思います。