ランディングページのクロージングコピー作成における重要ポイントを解説
ランディングページで成果が出せるかどうかは、クロージングコピーの出来によって大きく左右されます。
クロージングコピーがうまく機能すると、ページを訪問した一般ユーザーがお客様へと変わってくれるのです。
もちろん、効果的なクロージングコピーの作成は決して簡単ではありません。
掲載すべき情報を正しく理解しつつ、「やってはいけないこと」についてもしっかり把握しなければ、クロージングコピーの最適化は難しいでしょう。
そこでこの記事では、以下のようなことについて詳しく解説していきます。
- ランディングページにおける「クロージングコピー」とは?
- クロージングコピーの役割や重要性
- 効果的なクロージングコピーを作るためのポイント
- クロージングコピー作成時の注意点
「ランディングページを制作したものの思うようにコンバージョンへ繋がらない」といった悩みがある場合には、是非本記事を参考にしてください。
ランディングページにおける「クロージングコピー」とは
ランディングページ(LP)における「クロージングコピー」とは、ユーザーに対して行動を促す目的で、LPの最後に配置する訴求部分のことです。
具体的には、以下のような行動を促します。
- 商品やサービスの購入
- 資料請求
- 会員登録
- メルマガ登録
クロージングコピーは、LPを通じたコンバージョンを実現するための重要なパートであり、いかに効果的なクロージングコピーが作れるかによって成果が大きく変わってきます。
クロージングコピーの役割や重要性
クロージングコピーの作りの良し悪しはコンバージョンに直結するため、その役割と重要性は極めて大きいと言えます。
ファーストビュー、ボディコピーと読み進めてきたユーザーに対して、最後の訴求ができる貴重なパートですので、購入を迷っているユーザーの背中を押せるクロージングを意識しなければなりません。
クロージングコピーの内容が不足していると、ユーザーは消化不良の状態に陥り、「買うかどうかは後日考えよう」「とりあえず保留しておこう」という思考に辿りつくことが増えてしまうでしょう。
そして、一度「保留」という判断を下して離脱したユーザーに、再びランディングページへ戻ってきてもらうのは難しくなります。
クロージングコピーは、ユーザーが「アクションを起こすかどうか」を決める最後のトリガーですので、作成の際には、「商品の魅力」や「購入することでユーザーが得ることのできるベネフィット」などを抜け漏れなく的確に伝えるようにしましょう。
具体的なクロージングコピーの作り方や意識すべきポイントについては、次の項目で詳しく解説します。
効果的なクロージングコピーを作るためのポイント
効果的なクロージングコピーを作成するためには、いくつかのポイントがあります。
この項目では、精度の高いクロージングを実現するために必要な要素やテクニックについて紹介していきます。
「特典」「保証」「限定」といった具体的なオファー内容を掲載する
クロージングコピーを作る上での重要ポイントとしてまず挙げられるのが、「具体的なオファー内容を掲載すること」です。
特に、「特典」「保証」「限定」については、顧客にとって魅力的な要素ですので外せません。
これらの要素を効果的に組み合わせることで、クロージングコピーはユーザーの行動を促す強力な武器となります。
「特典」「保証」「限定」というそれぞれの要素については、以下にて詳しく紹介していきます。
特典
ランディングページから購入することで付与される特典を明示することで、ユーザーはその製品やサービスに対して「お得だ」と感じることが多くなるため、特典がある場合はクロージングコピーにてアピールしましょう。
例えば、以下のような特典があることで、ユーザーの購買意欲は高まりやすくなります。
- 購入した商品についての無料アフターサービスがある
- 関連商品のサンプルがついてくる(シャンプー購入時にトリートメントのサンプルがもらえる、など)
- 一定数購入すると増量される(3個買うと無料でもう1個ついてくる、など)
大事なのは、「このページから購入した場合に限り、こういった特典がつく」という注意喚起を行うことです。
この注意喚起がなければ、どこで買っても特典がもらえると誤解されてしまい、「店舗やECサイトを使って後で探せばいい」と考えて離脱するユーザーも出てきてしまうからです。
「このランディングページ経由で購入することに価値がある」ということをしっかりユーザーに伝えるようにしてください。
保証
ユーザーが商品やサービスに興味を持ったとしても、金額が高くなるほど、「高いものを買って失敗したら大変だ」という心理が働き、購入に対して躊躇するユーザーが増えてしまいます。
こうした不安を取り除くため、何らかの形で「保証」をつけることで、ユーザーが安心して購入できる環境を作ることができるでしょう。
保証の種類としてよくあるのは、返金保証や成果保証です。
「いざとなればお金が戻ってくる」などの安心感は、ユーザーにとって大変魅力的ですので、購入へのハードルは下がるはずです。
また、保証をつけることによって「それだけこの商品に自信があるのだ」ということがユーザーに伝わりますので、その分商品への信頼性も高まることでしょう。
限定
ユーザーの行動を喚起するためには、数量限定や期間限定といったキャンペーンの実施が有効です。
キャンペーンによって商品やサービスの希少性を高めることで、ユーザーの購買意欲を刺激することができます。
例えば、以下のような形です。
- 特定の期間までに購入したら30%OFF
- 限定100個のみ販売
- 会員のみ購入可能
期間を限定した場合は「今買わないと損をする」という思考が生まれますし、販売数量を限定した場合は「今しか買えない」という希少性が高まります。
そして、購入資格を限定した場合は「自分しか買えないものなのだ」という価値が生まれ、それぞれ販売促進に繋がります。
このように、何かを「限定」することはユーザーに対しての行動喚起に効果があるため、うまく活用すべきでしょう。
「アンカリング効果」による価値の比較を行う
クロージングコピー作成時には、「アンカリング効果」を利用した価値比較を取り入れるのも効果があります。
アンカリング効果とは、人間が最初に提示された情報を基準にして、次に提示される情報を評価する心理的な現象のことです。
この効果を利用することで、ユーザーに「この商品(サービス)はお得だ」という印象を持ってもらうことが可能になります。
代表的な手法としては、まず商品の定価を提示して、その後に自社での販売価格を提示する、というやり方です。
例えば、ある商品の定価が1万円だった場合、まずは「定価が1万円である」という情報を出します。
これによりユーザーは、無意識のうちに「1万円」という価格を判断基準に用いるようになります。
その後、定価よりも安い自社での販売価格を提示することで、「このページならばこんなに安く買えるのか」と感じてもらうことができるわけです。
なお、アンカリング効果を狙う際の注意点ですが、信憑性のない情報や抽象的な情報を出すのではなく、先ほど例に出したような「定価」や「メーカー希望小売価格」のような信頼できる情報を用いるようにしてください。
根拠のある信憑性の高い情報を基準として提示することで、アンカリング効果が高まります。
ユーザーが得るベネフィットを伝える
ユーザーが「その商品やサービスを利用することで得られる具体的なベネフィット(利益)」についても、クロージングコピーにて明確に伝えましょう。
ベネフィットの例としては、以下のようなものがあります。
- 時間の節約
- コスト削減
- 生活の利便性向上
- スキルアップ
- 新たな経験や知識の獲得
「ベネフィットについてはボディコピーでも訴求してるから、もういらないのでは?」
こう考える方も少なくないでしょう。
確かに、ベネフィットはボディコピーでも触れるべき内容ですが、訴求内容が重複しようとも、クロージングコピーにてもう一度アピールしておくべきです。
ボディコピーを読み飛ばしているユーザーもいるでしょうし、一度目にしたベネフィットであってもクロージングコピーで再度強調することで印象に残りやすくなります。
FAQを用意する
精度の高いクロージングを行うには、商品に関してユーザーが抱きやすい疑問をまとめたものである「FAQ(よくある質問)」も必要です。
過去のフィードバックなどを活かしつつユーザーの疑問や懸念を予測し、明確な回答を提供しておくことで、購入に至るまでの壁を取り除くのです。
例えば、「商品の効果的な使用方法」や「返品・交換のポリシー」などは、購入を考えているユーザーにとって詳しく知りたい部分です。
こういった項目をできるだけ網羅し、ユーザーが購入に至るまでのアクションをスムーズに進められる作りにしておきましょう。
なおFAQ作成にあたっては、自社の都合で発信したい内容ではなく、「ユーザーの視点に立つこと」が重要です。
自社が伝えたいことをFAQとして適当にまとめて発信する、といった行為は避けましょう。
最後の一押しとなる追伸を載せる
クロージングコピーの最後には、読者が行動を起こすための「追伸」を追加すると、よりクロージングに繋がりやすくなります。
追伸部分には、すでにファーストビュー・ボディコピー・クロージングコピーで伝えてきた内容の中で、特に重要なものを取り上げ記載していきます。
- ユーザーが抱える悩みを理解し共感する
- ユーザーにとってのベネフィットを伝える
- 特典や限定といったオファーを伝える
こうした内容を漏れなくしっかり記載することにより、ユーザーの読み飛ばしや見落としによって伝えられていなかった点をカバーできますし、再度強調することもできます。
また、追伸は「情報の再提示」だけでなく、これまでの内容を補完する形で新たな情報を提供することも可能です。
伝えきれなかった内容があれば、追伸部分を利用して補足し、余すところなく訴求しましょう。
なお追伸部分は、長くなりすぎないように気を付けてください。
情報の再提示がメインなので、あまり長々とアピールしてしまうと「しつこい」という印象を持たれてしまうかもしれません。
そうならないよう、簡潔にわかりやすく記載することを心掛けるべきです。
クロージングコピー作成時の注意点
クロージングコピーを作成する際には、以下のような点に注意してください。
- 同じ種類の商品・サービスと比較しない
- 競合相手を批判しない
- 特典のミスマッチを避ける
同じ種類の商品・サービスと比較しない
クロージングコピー作成時には、同じ種類の商品やサービスとの比較を避けることが重要です。
例えば、自社が販売している「プログラミング学習教材」を売りたいと思った時に、競合商品である他のプログラミング教材と比較してしまうと、その競合商品の方にユーザーの興味が移るリスクがあるのです。
また、競合商品と比較してしまうことで、自社商品の独自性が薄まったり、弱い部分が浮き彫りになってしまったりといったことが起こる可能性もあります。
したがって、比較をする際は「同種の商品・サービスから少しずらす」ことを意識するとよいです。
先ほどのプログラミング教材の例ならば、競合のプログラミング教材と比較するのではなく、少しずらしてプログラミングスクールと比較し、「プログラミングスクールは高額になりやすいが、自社のプログラミング教材を利用することで学習コストを抑えられる」といった訴求にすれば、他社に顧客を奪われてしまうリスクを大幅に抑えられるでしょう。
競合相手を批判しない
いくら自社の商品の素晴らしさを伝えたいからといって、競合の会社や商品のことを批判するような主張をすることはNGです。
そんなことをしてしまうと、以下のようなデメリットが発生する可能性があります。
- 結果的に自社のイメージの方が悪くなる
- 批判した競合相手から抗議を受けたり裁判を起こされたりするリスクがある
- 批判した競合相手に興味を持つユーザーが現れる
競合他社を批判することで、「競合相手を平気で批判する会社」というネガティブな認識を持たれてしまい、逆に自社のイメージが悪くなってしまうことは珍しくありません。
また、競合からの抗議を受けたり、最悪の場合裁判沙汰になったりといったリスクもあります。
さらには、競合相手として紹介してしまうことで「批判されるほど悪い商品なのだろうか?」という疑問を持ったユーザーが競合他社のサイトを訪れてしまうこともあるでしょう。
その結果、「むしろこちらの商品の方が良さそうに思える」と考えるユーザーが出てきてしまう可能性もあります。
以上のように、実名を出して競合相手を批判することには大きなリスクがあるため、他社や他社商品のイメージを下げようとするのではなく、自社の製品やサービスがどのように消費者の問題を解決し、どのように価値を提供するのかという点を強調することが重要です。
特典のミスマッチを避ける
クロージング部分では特典を訴求することも重要ですが、「提供する特典」と「プロモーションしている商品・サービス」とがかけ離れていては効果が激減してしまいます。
例えば美容製品を販売している場合、特典としてスキンケアのトライアルキットを提供するとユーザーから喜ばれることが多いでしょう。
しかし、美容製品とは関係のないものを特典にすると、「これをもらっても…」と戸惑うユーザーが増えてしまいます。
また、特典は商品やサービスの価値を高めるものでなければならず、特典自体も高品質であることを示す必要があります。
特典が安っぽいものですと、商品やサービスの価値も連動して下がってしまうかもしれないからです。
関連性の低い特典や質の低い特典を付与しても、ユーザーとしては「押し付けられている」「別に必要ない」というネガティブな感情の方が優先されてしまう危険性があるため、付与する特典は、ユーザーニーズを満たしつつ販売している商品の価値も高められるようなものにすべきです。
まとめ
本記事では、ランディングページにおける「クロージングコピー」の役割や重要性、作成時のポイントなどについて詳しく解説しました。
クロージングコピーは、ユーザーがアクションを起こすかどうかのカギを握る重要なパートです。
したがって、効果的なクロージングができるように、ファーストビューやボディコピー同様に手を抜かずしっかり作りこむ必要があります。
これまでお伝えしてきた内容を踏まえながら、ユーザーの購入意欲を高められるクロージングコピーになるよう意識してください。
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