ホームページ制作に必要なプログラミング言語5選!特に学ぶべき言語も解説
ホームページを制作するためには、最低限習得しておかなければならない言語があります。
また、作るサイトの種類によって覚えるべき言語が変わるという点も注意が必要です。
今回の記事では、ホームページを作る際に必要となるプログラミング言語や、プログラミングの習得手順、プログラミングなしでもホームページ制作ができる方法などについて詳しく解説していきます。
目次
ホームページ制作に必要なプログラミング言語5選
ホームページ制作をする際に必要となる言語は、主に以下の5つとなります。
- HTML
- CSS
- JavaScript
- PHP
- Ruby
HTML
HTMLとは、Webページの文章構成やレイアウトを整えるために用いられるマークアップ言語です。
「HTMLはプログラミング言語」と誤解されることが多いのですが、マークアップ言語とプログラミング言語は別物となります。
- マークアップ言語 : Webページの見た目を定義する静的な言語
- プログラミング言語 : コンピュータに命令を与えて処理を行う動的な言語
HTMLでは、100種類以上存在する「タグ」を使ってWebページの見た目を作っていきます。
タグの例としては以下の通りです。
タグ | 役割 |
---|---|
h1 | 大見出し |
h2 | 中見出し |
h3~h6 | 小見出し |
br | 改行 |
p | 段落 |
hr | 水平方向の線 |
blockquote | 引用 |
li | 箇条書き(リスト) |
table | 表作成 |
例えば、今皆様がお読みのこの項目は、h3の小見出しに当たります。
h2やh3、場合によってはh4以下のタグも使うことで、わかりやすい文章構造を作ることができます。
HTMLは、ホームページ制作をする上で最も基本となる言語であり、HTMLを理解していなければホームページを作ることはできません。
したがって、必ずHTMLから学習を始める必要があります。
CSS
CSSとは、HTMLで作ったWebページを装飾するためのスタイルシート言語です。
こちらもHTML同様、プログラミング言語ではありません。
CSSを用いることで、以下のようなことを実現できます。
- フォントの色や大きさを調整する
- 行間を調整して文章を読みやすくする
- 画像の位置を変える
- 特定の文字列をハイライトする
- テーブルの背景色を指定する
- ボタンを生成する
- マウスオーバーする(ポインタを載せる)とボタンがへこむ
HTMLだけで構築されたページは、どうしても無機質になりがちであり、よほど興味深いコンテンツが掲載されていなければユーザーにすぐ離脱されてしまうリスクが高くなってしまいます。
CSSによって綺麗で見やすいデザインを作ることで、ユーザーからの第一印象は大幅に良くなることでしょう。
こうした理由から、ホームページ制作をする場合は、HTMLだけでなくCSSの習得も必須となります。
JavaScript
JavaScriptとは、Webページに動きをつけるためのプログラミング言語です。
JavaScriptでプログラミングすることによって、ホームページ上で以下のようなことを実現できます。
- ポップアップウィンドウの表示
- フォームに入力された内容のチェック
- チャットボットの作成
- 非同期通信を用いたページ遷移なしでの情報表示(例:Googleマップ)
- ブラウザ上での計算
- ブラウザのアドオン機能(例:WebページをPDFに変換)
また、「jQuery」というJavaScriptのライブラリについても併せて学んでおくと、より効率的なプログラミングが可能となります。
ライブラリとは、よく使う処理や機能を搭載するためのプログラムをまとめたものです。
ライブラリを活用すれば、自分でコードを書く場面が減るので、スピーディにコーディングできます。
PHP
PHPとは、動的なページ生成が得意な、サーバーサイドで動くプログラミング言語です。
Web制作だけでなく、Web開発の現場でも多く用いられています。
PHPを駆使することで、ホームページに以下のような機能を実装することが可能となります。
- ログイン/ログアウト
- 問い合わせフォーム
- サイト内検索
- ショッピングカート
- 掲示板
- SNS
制作するホームページの種類によっては必ずしも必要となるプログラミング言語ではありませんが、上記のような機能を搭載したい場合には必須となります。
なお、WordPressを使ってホームページを制作・運用する際は、できれば身に付けておくべきでしょう。
WordPressはPHPで構築されているため、PHPをマスターすれば細かなカスタマイズを行うことができるようになります。
Ruby
Rubyとは、日本人が開発したオブジェクト指向型のプログラミング言語です。
国産言語ということもあり、日本語ドキュメントが多く、学習しやすいという特徴があります。
PHP同様、RubyもWeb系言語であるため、できることに関してはPHPと似ています。
違いとしては、RubyはどちらかというとWeb制作よりもWeb開発の現場で使われることが多いという点です。
例えば、Twitterやクックパッド、WantedlyといったサービスはRubyで開発されており、これらのサービスは「ホームページ制作」という枠ではなく、Web開発に当たります。
したがって、ホームページを作る際にRubyが必要となる機会はあまり多くないかもしれません。
ホームページ制作のためにはどのプログラミング言語を学べばいい?
ホームページ制作に必要となるプログラミング言語について解説してきましたが、まずは何から学べばいいのかわからないという方も多いでしょう。
まず必須となるのが、HTMLとCSSです。
ホームページの土台となるHTMLと、ホームページの見た目を装飾するCSSを知らなければ、制作は不可能です。
学習の順番ですが、HTMLとCSSは非常に関連性が深いため、それぞれ別々に勉強するのではなく、一緒に学んでしまうことをおすすめします。
その方が効率よく知識を吸収できるはずです。
HTMLとCSSを習得したら、JavaScriptについても学んでおきましょう。
Webページに動きをつけるために、JavaScriptは欠かせません。
アニメーションを作ったり、ポップアップウィンドウを表示したりと、様々なことが実現できるようになります。
また、ホームページにログイン機能や決済機能を搭載したい場合は、PHPの習得も必須となります。
PHPは、プログラミング言語の中では習得難易度が低いものの、HTMLやCSSよりは学習コストがかかりますので、学習に取り組む際はある程度の覚悟を持って臨むようにしましょう。
ホームページ制作のためにプログラミングを学ぶメリット
個人や法人の担当者がプログラミング言語を学ぶことで、ホームページ制作に関して大きなメリットを得ることができます。
代表的なメリットとしては、以下の通りです。
- 自分で制作や運用ができる
- 制作会社やフリーランスと対等に話ができる
自分で制作や運用ができる
「個人でホームページを制作しようとしている人」や「企業のホームページ制作担当者」がプログラミングを学ぶことによって、外注せずに自分たちでホームページ制作を行えるようになるという点は大きなメリットです。
自分だけで制作も運用もできるようになれば、その分経費削減になります。
さらに、外注先とのコミュニケーションコストもかからないため、意思決定が迅速に行われることでスムーズな制作や運用が可能となることでしょう。
ホームページに何か新たな機能を追加したいと思った時でも、外注先へ依頼するための資料をまとめたり、金額面の交渉をしたりすることなく、自由自在に動くことができます。
制作会社やフリーランスと対等に話ができる
外注する場合でも、プログラミングを学んでおくメリットはあります。
ホームページ制作に関する言語について何もわからない状態ですと、外注した際に、制作会社やフリーランスが提示する工数や費用が適切なものかどうかわからないこともあるでしょう。
しかしプログラミングについて学んでおけば、依頼したボリュームに対して、提示された金額などが妥当かどうかを判断しやすくなります。
多くの制作会社やフリーランスは、不当に利益を得ようとして高額な料金を吹っ掛けるようなことはしませんが、一部でそういった例もあるので、プログラミングに関するリテラシーを持っておくに越したことはありません。
ホームページ制作に必要なプログラミング言語を習得する流れ
ホームページ制作のためにプログラミング言語を習得する際は、正しい流れを把握しておきましょう。
この項目では、どういった流れで学習を進めるべきかについて解説していきます。
習得するプログラミング言語を決める
まずは、目的に合わせて学ぶ言語を決めましょう。
闇雲に、ホームページ制作に関連するすべてのプログラミング言語を学ぼうとしても非効率ですし、場合によっては無意味です。
例えば、落ち着いた雰囲気のコーポレートサイトを制作するのならば、HTMLとCSSだけで充分なケースもありますし、資料請求フォームを用意したり会員登録を促したりしたいのならば、PHPまで学ぶ必要があるでしょう。
どんなホームページを作ろうとしているのかによって、どの言語を学ぶべきかが変わってくるので、勉強を始める前に目的を明確にし、その目的に沿った言語を学ぶようにしてください。
書籍やオンライン学習サイトを利用する
学ぶ言語が決まったら、いよいよ学習開始です。
手始めとして、プログラミング初心者向けの書籍を読むようにしてください。
書籍は、専門家が体系的に学ぶべきことをまとめてくれているという強みがあるため、導入としては最適です。
書籍で最低限の知識を得た後は、オンライン学習サイトを利用して実際に手を動かすフェーズに移行しましょう。
無料で利用できるコンテンツもありますが、本格的に学習したい場合は、有料登録すべきです。
月額1,000円程度で利用できるサービスが多いので、大きなコストがかかることはありません。
オンライン学習サイトを利用することで、ホームページ制作に必要な基本スキルについてはほぼほぼ習得することが可能です。
プログラミングスクールに通う
オンライン学習サイトを利用することで、基本的なスキルについては身に付くものの、高度なカスタマイズまで自在にできるレベルにまで到達するのはなかなか難しいです。
したがって、基礎だけでなく、本格的にプログラミングを学んで高いスキルを身に付けたい場合は、プログラミングスクールの利用がおすすめです。
ただし、プログラミングスクールは数十万円の費用がかかることが前提となることがネックです。
場合によっては、外注するより費用がかかってしまうことも珍しくありません。
プログラミングスクールに通ってまでスキルを追求するか、すでにスキルを持っている制作会社やフリーランスを利用するかは、それぞれの価値観次第ですので、メリットが多いと感じられる方を選択するとよいでしょう。
プログラミングをせずにホームページを制作する方法
「プログラミングスキルを習得するのは大変そう」
「プログラミング学習をする時間や労力を削りたい」
ここまでお読みいただいた方の中には、このように感じる方もいらっしゃるはずです。
その場合は、以下のような方法がおすすめです。
- 無料ブログを利用する
- CMSを利用する
- ノーコード・ローコードツールを使う
- 友人や知人に制作を依頼する
- ホームページ制作会社へ依頼する
無料ブログを利用する
アメブロやはてななど、無料でブログをスタートできるサービスは数多く存在します。
個人の趣味としてホームページが欲しいという場合には、無料ブログでも充分でしょう。
しかし、同じ個人が運営する場合でも、本格的なアフィリエイトサイトを制作したいのならば無料ブログは向いていません。
無料で利用できる代わりに、自由度が非常に低く、広告を貼ることもままならないケースが多いのです。
また、法人で運用する場合も、無料ブログは避けるべきでしょう。
無料ブログは広告収入で成り立っているため、企業のイメージを損なうような広告が表示されてしまう可能性があります。
その他、カスタマイズもほとんどできないため、コーポレートサイトとしてもオウンドメディアとしてもまともに使うことができません。
「個人が趣味サイトを作る」という目的以外での無料ブログの利用は、基本的にやめておくべきです。
CMSを利用する
CMSとは「Contents Management System(コンテンツ・マネジメント・システム)」の略で、ホームページを制作したり、運用したりできるシステムのことです。
CMSを利用することで、HTMLやCSS、PHPといった言語の知識をそこまで必要とせずにホームページを立ち上げられる、というメリットがあります。
CMSによっては、全くコードを触らず簡単に制作が可能なものもあります。
有名なCMSとしては、以下のようなものがあります。
- WordPress
- Movable Type
特にWordPressは非常に利用者が多く、世界中のWebサイトの約40%がWordPressで作られています。(2024年2月時点)
今では、「ホームページ制作の際は特別な理由がない限りWordPress一択」という認識が一般的です。
とはいえ、WordPressを使わなければいけないというわけではありませんので、目的や状況に応じて、最適なCMSの選定を行うのがよいでしょう。
ノーコード・ローコードツールを使う
ノーコードツール・ローコードツールとは、その名の通り、プログラムのコードをまったく書かない、もしくはほとんど書かなくとも、多くの機能を実装することができるツールです。
直感的な操作が可能であり、プログラミングについて何も知らないという人でも、ホームページに様々な機能を組み込むことができます。
例えば、ノーコード・ローコードツールとしては、以下のようなものがあります。
ただしこれらのツールは、プログラミングの知識を要さず簡単にホームページを立ち上げられる反面、カスタマイズ性に多少の制約がある場合があります。
その分自由度が低くなり、細かなカスタマイズができない点がデメリットです。
独自の仕様を多く搭載したいようなケースでは、ノーコードツールの利用について慎重になるべきでしょう。
友人や知人に制作を依頼する
プログラミングなしでホームページ制作をする方法の一つとして、HTMLやCSS、JavaScriptといった言語に詳しい友人や知人にホームページ制作を依頼する、という方法もあります。
知り合いということで、仕様やデザイン面などについて親身に相談に乗ってもらえる可能性もあるので、そういった伝手があるようでしたら是非活用すべきでしょう。
ホームページ制作会社へ依頼する
個人や法人が「自分(自社)でホームページを制作できない」という場合は、制作会社に依頼するという方法もおすすめです。
制作費用はかかるものの、自身で制作できるようになるための学習コストを考えると、制作会社へ依頼した方が結果的に安くなるということも珍しくありません。
また、制作会社はこれまで制作にかかわってきた「経験」があるため、クライアントの要望をベースにしつつ、「こんな機能も搭載した方が利便性が上がる」「今はこういうデザインがユーザー受けしやすい」といった提案をもらうこともできます。
必然的に、自作のホームページよりもクオリティが上がりやすい傾向にありますので、質を求める場合には有効な選択肢となります。
まとめ
以上、ホームページ制作に必要なプログラミング言語や、習得方法、プログラミングなしでホームページ制作をする方法などについて解説してきました。
ホームページ制作のためにプログラミングを身に付ければ、自分だけでホームページを作れるようになるという大きなメリットがあります。
ただ、学習コストがかかるというデメリットもあるため、「プログラミングを必要としないツールで制作する」「外注する」といった選択をするのも有効です。
状況に応じて、最適な方法を選ぶようにしてください。
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