ワイヤーフレームとデザインカンプの違いは?作り方や役割を解説 

ワイヤーフレームとデザインカンプの違いは?作り方や役割を解説
読了目安:6分

Webサイトやホームページを制作する際、デザインのプロセスは非常に重要です。

特に「ワイヤーフレーム」と「デザインカンプ」という二つのステップは、完成度の高いWebサイトを作るために欠かせません。

そういった中で、

「ワイヤーフレームとデザインカンプの違いを具体的に知りたい」
「ワイヤーフレームとデザインカンプ、それぞれがどういうものなのか知りたい」

と思っている方も多いのではないでしょうか?

そこでこの記事では、ワイヤーフレームとデザインカンプの違いについて詳しく解説します。

また、モックアップやプロトタイプとの違い、Webサイト制作の流れについても触れますので、これからWebデザインを学びたい方や、プロジェクトを効率的に進めたい方はぜひ参考にしてください。

ワイヤーフレームとデザインカンプの違い

ワイヤーフレームとデザインカンプは、どちらも最終的なデザインのためのステップですが、それぞれ異なる目的と役割を持っています。

ここでは、ワイヤーフレームとデザインカンプの定義と役割、そして両者の違いについて詳しく解説します。 

  • ワイヤーフレームとは
  • デザインカンプとは 
  • それぞれの違い

ワイヤーフレームとは

ワイヤーフレームとは、Webサイトやアプリの設計図のことです。

Webページ内に、どの情報をどこにどのように配置するかを視覚的に示すためのスケッチのようなもので、サイトのレイアウトや構造を計画するための基本的なツールです。

具体的には、線やボックスで構成され、色や画像などのデザイン要素は含まれません。

またワイヤーフレームには、サイトの企画を具体化し、ユーザーインターフェース(UI)やユーザーエクスペリエンス(UX)を設計するための骨組みを提供する、という重要な役割もあります。

例えば、どこに写真を配置するか、どこにテキストを置くか、どこにボタンやナビゲーションメニューを配置するかを明確にすることで、サイト全体の視覚的な流れを理解しやすくなります。

ワイヤーフレームを作成するためのツールには、Adobe XDやFigma、Miroなどがあり、それぞれのツールが提供する機能や特性に応じて使い分けることが大事です。

デザインカンプとは

デザインカンプとは、Webサイトやアプリの最終的なデザインを視覚的に示した完成見本のことです。

これは英語で「Comprehensive Layout」の略称で、日本語では「カンプ」とも呼ばれます。

デザインカンプを作成することで、クライアントやチームメンバーに対して、最終的なデザインのイメージを共有でき、かつ必要な修正や調整を依頼することができます。

これにより、プロジェクトの初期段階で認識のズレを防ぎ、スムーズな進行をサポートしてくれるでしょう。

また、デザインカンプの作成プロセスでは、まずワイヤーフレームを基にして、各要素の具体的な配置やスタイルを決定します。

その後、PhotoshopやSketch、Figmaなどのデザインツールを使用して、最終的なデザインを具現化します。

背景色やフォントスタイル、画像の選定、ボタンのデザインなど、すべての要素が揃った状態がデザインカンプということです。

それぞれの違い

ワイヤーフレームとデザインカンプは、Webサイトやアプリの制作プロセスで異なる目的と役割を持っています。

では、それぞれの違いを見ていきましょう。

  1. 目的の違い
  2. 作成するタイミングの違い
  3. 具体性の違い

目的の違い

ワイヤーフレームは、サイトやアプリのレイアウトと機能をシンプルに示すための設計図です。各要素がどこに配置されるかを決定し、ユーザーの操作フローや情報の優先順位を明確にします

デザインカンプは、ワイヤーフレームを基に、具体的なデザイン要素(色、フォント、画像、グラフィックスなど)を加えた完成見本です。

最終的なデザインのイメージを共有し、クライアントやチームからフィードバックを得ることを目的とします。

作成するタイミングの違い

ワイヤーフレームはプロジェクトの初期段階で作成され、基本的な構造や機能を定義します。

プロジェクトメンバー間での認識合わせやクライアントとの合意形成に役立ちます。

デザインカンプは、ワイヤーフレームが完成した後に作成され、詳細なビジュアルデザインを確定させる段階で使用されます。最終的な見た目を確認し、必要な修正を行うためのものです。

具体性の違い

ワイヤーフレームは、線やボックスのみで構成され、色や画像などのビジュアルデザイン要素は含まれません。

そのため、ページの構造や要素の配置に焦点を当てています。

デザインカンプは、具体的なデザイン要素を含む詳細なビジュアルイメージです。

これにより、最終的なWebサイトやアプリの見た目を忠実に再現し、完成形に近い形で提案されます。

モックアップやプロトタイプとの違い

ワイヤーフレームやデザインカンプと似た概念として、「モックアップ」や「プロトタイプ」があります。

紛らわしいですが、それぞれに異なる役割と用途があるので、それぞれ見ていきましょう。

まず、モックアップとデザインカンプは、どちらもビジュアルデザインの完成見本を示しますが、厳密には目的と使用されるシーンが異なります。

デザインカンプは、Webサイトやアプリの最終的なデザインを具体的に示し、クライアントやチームメンバーに見せるためのものです。

色、フォント、レイアウトなど、実際にユーザーが目にするデザイン要素がすべて含まれており、完成品のイメージを正確に伝えます。

一方、モックアップもデザインカンプと同様に、完成品のビジュアルを示すものですが、Webデザインに限らず、製品全般のデザインプロセスで使われているのです。

次に、プロトタイプというのは、モックアップやデザインカンプに対して、さらに一歩進んだものです。

プロトタイプは、ビジュアルデザインに加え、実際の動作やインタラクションを含む試作品というイメージをしてください。

例えば、ボタンをクリックした時の反応やページ遷移、アニメーションなど、ユーザーが操作する際の体験をシミュレーションします。

プロトタイプは、ユーザビリティテストや機能の確認を行うために使用され、製品の使い勝手やデザインの有効性を評価するための重要なツールです。

ホームページを作る際の制作の流れ

ホームページを作成する際には、段階的に進めていくことで、効率的かつ効果的なデザインと機能を実現できます。

以下に、一般的な制作の流れを紹介します。

  1. ワイヤーフレームの作成
  2. デザインカンプ(モックアップ)の作成
  3. プロトタイプの作成

ワイヤーフレームの作成

まず最初は、ワイヤーフレームを作成しましょう。

ワイヤーフレームは、ホームページの骨格を示す設計図のようなもので、どの情報をページのどこに配置するかを決定し、ユーザーがどのようにサイトをナビゲートするかを考慮します。

ここでは、デザイン要素(色や画像)は含まれず、シンプルな線やボックスで構成されます。

この段階で、デザインの基本構造を理解し、関係者全員の認識を合わせておきましょう。

デザインカンプ(モックアップ)の作成

次に、デザインカンプの作成に移ってください。

デザインカンプは、ワイヤーフレームをもとに、色やフォント、画像など具体的なデザイン要素を追加した完成見本です。

この段階では、見た目の美しさや一貫性を重視し、実際にユーザーが見た時にどのような体験をするかを確認してください。

モックアップもデザインカンプと同様の役割を果たし、製品全般のデザイン確認に使用されます。

プロトタイプの作成

最後のステップは、プロトタイプの作成です。

プロトタイプは、デザインカンプに動作やインタラクションを加えた試作品で、ユーザーが実際に操作できる状態にしましょう。

ボタンのクリックやページ遷移、アニメーションなど、ユーザーインターフェースの動作をシミュレーションし、実際の使用感を検証します。

プロトタイプを通じて、デザインと機能の問題点を洗い出し、改善を繰り返すことで、最終的なホームページを完成させてください。

まとめ 

以上、ワイヤーフレームとデザインカンプの違いについて詳しく解説しました。

ワイヤーフレームは、設計図として情報の配置や構造を視覚化し、プロジェクトの初期段階で方向性を定める重要なステップです。

一方、デザインカンプは、最終的なビジュアルデザインを具体的に示す完成見本であり、クライアントやチームメンバーとの認識を合わせるために欠かせません。

これからWebデザインを学びたい方や、プロジェクトを効率的に進めたい方は、本記事を参考にワイヤーフレームとデザインカンプの違いをご理解いただければと思います。

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