ProgateでWebデザイン学習は可能?HTMLやCSSをどこまで学べるかも解説
Webデザインを学習する方法は、スクールや教材などがいろいろありますが、それぞれで学べる内容が異なるため、自分にとって有益なものかどうかを見極める必要があります。
今回はProgateでWebデザインを学習することが可能かどうか、HTMLやCSSを学べるか、などについて解説します。
Webデザインを勉強するためにProgateを利用しようか迷っている場合は、ぜひ本記事を参考にしてください。
目次
Progate(プロゲート)でWebデザインを学習することはできる?
結論としては、ProgateでWebデザインを学習することは可能です。
ただ、ProgateはHTMLやCSSなどの言語を学べるサービスなので、Webデザイン自体を学ぶことはできません。
そのため、Progateで学んでも、センスの良い綺麗なデザインの制作方法などを習得できないことは、あらかじめ知っておいてください。
ただ、Webデザインをこれから勉強する方がProgateを利用しても意味がないかというと、そのようなことはありません。
コーディングに必要な言語を学べる、という点は有益だと言えます。
Progate(プロゲート)を使って学べるWebデザインスキル
Progateを使って学べるのは、Webデザインに必要になることが多いHTMLやCSS、JavaScriptなどのプログラミング言語です。
Webデザインにプログラミングの知識が必要なのか疑問に思われるかもしれませんが、実際のWebデザインの案件では、コーディングまで一貫して依頼されるケースも珍しくありません。
そのため、デザインのスキルに加えてプログラミングもできれば、Webデザイナーとして多くの場面で活躍することが可能になります。
例えば、HTMLを使うことができれば、Webサイト上でテキストや画像の配置を微調整することが可能です。
また、CSSを扱えると、Webサイトのレイアウトや色を変更することができます。
そこで、Progateで学ぶことができる以下の言語やライブラリの学習をしておくとWebデザインの習得に役立ちます。
HTML
Progateで学ぶことができるHTMLは、基礎レベルまでです。
高度なコーディングのスキルを身に付けることはできません。
Progateで学べる内容としては、ランディングページの作り方やレスポンシブデザインなどが主なものとなります。
HTMLに関する講座をすべて受講した際にかかる時間の目安は、18時間50分程度です。
実際にWebページを作りながら、HTMLを学ぶことができるので、基礎的なスキルについては問題なく身に付けられるでしょう。
CSS
CSSについても、Progateで学べるのは基礎レベルまでとなります。
具体的には、HTML同様に、ランディングページの作り方やレスポンシブデザインを学べます。
なおProgateでは、CSSとHTMLとを一緒に学習するカリキュラムになっているため、CSS単体で新しく学べる内容はありません。
目安の学習時間もHTMLの項目で紹介した18時間50分に含まれます。
Sass
Progateで学べるSassは、基本的な使い方程度ではありますが、学んだことを活用して目標物を制作する内容もあるため、スキルが身に付いたかどうかを確かめることもできます。
Sassについての全ての内容を学習するためにかかる時間の目安は、1時間30分程度です。
Sassは、単純なコーディングでWeb上のデザインを編集することができ、メンテナンスしやすいのがメリットです。
また、CSSでもWeb上のデザインを編集することはできますが、Sassは特性的に記述するコーディングの量が少なくて済むので、CSSよりも作業にかかる工数が少なくなります。
そのため、Sassまで習得しておくと、効率的にデザインの制作を進められるようになるでしょう。
JavaScript
Progateでは、JavaScriptについて以下のような内容を学ぶことができます。
- 基本的な文法
- 変数や定数
- 条件分岐
- 繰り返し処理
- 配列
- オブジェクト関数
- クラス
- 同一プロジェクト内の複数のファイルの扱い方とnpmパッケージの使い方
JavaScriptについて学習するためにかかる時間の目安は、13時間程度です。
JavaScriptは、本来Webデザイナーには必要ないですが、身に付けておくと人材価値を高めることができるので、身に付けておくことをおすすめします。
jQuery
Progateでは、jQueryの基礎的な内容を学ぶことができます。
具体的には、jQueryの基本、jQueryを使ったWebページ作成方法などを学べます。
また、これらの知識を活用した応用問題も用意されているため、スキルが身に付いたかどうかを確かめることも可能です。
jQueryについての全ての内容を学習するためにかかる時間の目安は、10時間40分程度です。
jQueryを使えるようになると、動きのあるデザインを制作できるようになります。
例えば、画像が切り替わるスライダーや、ポップアップによるコンテンツの表示など、Webサイトを閲覧した時によく見かける動きは、大抵のものが実装可能です。
また、jQueryはJavaScriptを簡単に使えるライブラリのため、手軽なコーディングでWeb上の動きを実装できるメリットがあります。
jQueryはWeb初心者の方にとって学習するハードルが低く、活用できる幅が広いので、Webデザイナーを目指す場合はマスターすることを推奨します。
Node.js
Progateで学べるNode.jsは、基礎レベルまでです。
具体的に学べる内容は、こちらです。
- Node.jsとExpressを使用したWebアプリケーションの作り方
- データベースを活用したWebアプリケーションの開発
- データベースの削除や更新処理を使ったWebアプリケーション
- デバッグの方法
- ログイン機能やアクセス制御を持ったブログサイトの作り方
- ブログサイトにユーザー登録機能を追加する方法
Node.jsについての全ての内容を学習するためにかかる時間の目安は、11時間程度です。
Progate(プロゲート)での独学のメリット
Progateを使って独学するメリットを紹介します。
無料での利用も可能
メリットの1つとしては、無料で利用できることです。
Webデザインに限りませんが、スクールに通ってWeb関連のスキルを身に付けるのであれば、多くの場合、数ヶ月で数十万円ほどかかります。
その費用がゼロになるのは、大きなメリットと言えるでしょう。
Progateには有料プランもありますが、無料プランを試してみて、提供されるサービスをある程度確認してから、有料プランへ変更することも可能です。
そのため、他の有料のスクールのように、費用の支払いをした後に内容を確認して、がっかりすることがありません。
月額費用が安い
Progateの2つ目のメリットとしては、月額費用が1,490円と安いことです。
各料金プランの詳細がこちらです。
料金プラン | 月額料金 | 一括払いの金額 |
1ヶ月プラン | 1,490円 | 1,490円 |
6ヶ月プラン | 1,290円 | 7,740円 |
12ヶ月プラン | 990円 | 11,880円 |
6ヶ月プランなら「月額1,290円」となり、1ヶ月ごとの支払うよりも1,200円分お得です。さらに、12ヶ月プランなら「月額990円」となり、1ヶ月ごとの支払うより6,000円もお得になります。
Progateで1年間じっくり学ぶことを想定しても、12ヶ月分の一括払いで11,880円と非常にリーズナブルです。
プログラミング初心者の場合、エディタやコンパイラなどのプログラミングの開発環境を整えることも容易ではなく、途中でつまずいてしまうことも珍しくありません。
しかし、Progateならば環境構築の必要がないため、その心配は不要です。
また、無料の情報や極端に安い価格で手に入る情報をもとにプログラミングの学習を進めると、誤った情報をインプットしてしまったり、悪い癖が付いてしまったりすることもあります。
その点Progateであれば、企業でのプログラミングの研修に使用されることもあることから信頼性が高く、学習できる内容は充実しています。
直感的でわかりやすいスライド学習方式
Progateの3つ目のメリットとしては、スライド型の学習方式が分かりやすいことです。
Progateの学習コンテンツはイラスト中心で解説されており、紙媒体の書籍よりも直感的に理解することができます。
また、動画コンテンツのように解説者が話すペースが早すぎてついていけなくなることもなく、自分のペースで学習を進めることが可能です。
その上、スライド形式のコンテンツのため、一度勉強した後に確認したい箇所をすぐに見つけやすく、復習もしやすいです。
ProgateでWebデザインを学ぶ際の注意点
Progateでの学習には多くのメリットがありますが、利用するにあたって注意点もあります。
無料で利用できるのはお試し程度
Progateは無料で利用できるのは確かですが、お試し程度の内容しか学ぶことができません。
無料プランの内容は、プログラミングに触れる程度のイメージです。
そのため、Webデザインに必要なプログラミングの勉強をProgateの無料プランで済まそうとするのは、無理があります。
これからWebデザインのスキルを身に付けたい方が、「プログラミングがどのようなものか」というのを知るにはよいサービスでしょう。
学習できるのは基礎レベル
Progateは完全初心者向けの学習サイトで、有料プランで提供されるコンテンツでも学習できるのはプログラミングの基礎レベルの内容です。
Progateの内容だけでWebデザインの案件を獲得したり、Web関連の企業に転職したりすることは、簡単ではありません。
経験を問わない求人であれば採用される可能性がありますが、即戦力を求めている求人で採用されるのは難しいのが実情です。
Webデザイン案件の獲得や、Web関連企業への転職を実現させるためには、さらに独学を進めたり、本格的なスクールに通ったりして、スキルを向上させる必要があります。
そのことを理解した上で、初心者の方がプログラミングを学ぶ最初のステップとして活用するのは悪くない選択です。
Webデザイン自体を学ぶ講座はない
大前提の話になりますが、ProgateはWebデザイン自体を学ぶ講座ではありません。
あくまでコーディングを学ぶための学習サイトで、勉強できるものはプログラミングの基礎程度の内容です。
デザインカンプやパーツの作成など、Webデザイン自体に関する内容は習得できません。
そのため、Progateで学んだ内容だけでWebデザインのポートフォリオを制作することも難しいです。
Progateは、Webデザインに関連する周辺知識やスキルを身に付けるためのサービスであることを把握しておかないといけません。
Webデザインツールの使い方を学ぶことはできない
Progateは、プログラミングの学習サイトのため、Webデザインツールの使い方を学ぶことはできません。
例えば、PhotoshopやIllustratorなどのWebデザイナー向けツールの使い方の講座などは用意されていません。
このようなツールを使いこなせるようになるには、デザインを学べるスクールに通うか、独学する必要があるでしょう。
まとめ
以上、ProgateでWebデザインの学習は可能かどうかや、HTMLやCSSをどこまで学べるかについて解説してきました。
Progateは無料プランが用意されていたり、有料プランの料金が安価だったりするため、一見お得な学習サービスのように感じます。
しかし実際は、無料プランではプログラミングの触り程度の内容のみであり、有料プランにおいてもプログラミングの基礎レベルの内容になっているため、ProgateだけでWebデザインに必要なプログラミングのスキルを身に付けることはできません。
さらに、Progateは完全初心者向けのプログラミング学習サイトなので、Webデザイン自体を学べないことも注意が必要です。