フリーランスWebデザイナーの年収は高い?低い?働き方やリアルな年収を解説
「フリーランスとして活動するWebデザイナーのリアルな平均年収はどれくらい?」
「Webデザイナーが年収を上げるためのコツは?」
フリーランスのWebデザイナーとして活動する方の中には、このような疑問を持っている方も多いことでしょう。
そこでこの記事では、以下のようなことについて詳細に解説していきます。
- フリーランスWebデザイナーのリアルな年収事情
- フリーランスWebデザイナーの働き方
- フリーランスのWebデザイナーとして年収1,000万円は可能?
- フリーランスWebデザイナー向けの案件例や将来性
- フリーランスのWebデザイナーとして年収を上げるコツ
フリーランスWebデザイナーの実態を把握しつつ、年収アップのコツを知りたいという方は、是非最後までご覧ください。
目次
フリーランスWebデザイナーのリアルな年収事情
フリーランスとして働くWebデザイナーのリアルな年収について知りたい方は多いでしょう。
この項目では、フリーランスWebデザイナーの年収事情や、正社員Webデザイナーとの違いについて詳しく解説していきます。
フリーランスWebデザイナーの平均年収
フリーランスWebデザイナーの平均年収については、調査媒体によってかなり差がありますが、概ね300万円~600万円とされています。
例えば、フリーランスエージェントとして有名な「レバテックフリーランス」では、月単価50万円前後の案件が多く掲載されているため、年収換算で600万円ほどとなります。
また、以下のような調査結果もあります。
引用:フリーランス白書2019
上記の通り、年収400万円~600万円がボリュームゾーンとなっていますが、こちらの調査はWebデザイナーだけでなくITエンジニアも含めた年収となっています。
ITエンジニアの方が月単価が高い傾向にあるため、Webデザイナーだけで考えるともう少し低めの年収となるでしょう。
ただ、フリーランスの場合は経験やスキルによって大きく年収が変わりますので、平均年収を知ることにはあまり意味がないかもしれません。
フリーランスWebデザイナーとして高い年収を得られるかどうかは、個人個人の才能や努力にかかってきます。
正社員のWebデザイナーとどちらが年収が高い?
正社員としてWebデザイナーで働いている方々の平均年収については、それほど大きな幅がなく、各調査媒体において350万円~450万円の間に収まっていることがほとんどです。
一部、例として掲載します。
doda | 360万円 |
求人ボックス | 444万円 |
マイナビ | 386万円 |
このように、平均年収だけで見ると、正社員よりもフリーランスWebデザイナーの方がやや高くなりやすい傾向にあります。
しかし、正社員の場合は様々な保証があり、経済的に安定しやすいため、単純にどちらが良いとは言い切れません。
フリーランスや正社員を含めたWebデザイナーの平均年収は480万円
同じWebデザイナーでも、フリーランスや正社員、派遣といった様々な働き方がありますが、すべてをひっくるめたWebデザイナーの平均年収はおよそ480万円となっています。
この数値は、「jobtag(ジョブタグ)」という、厚生労働省が運営する職業情報提供サイトに掲載されているものですので、信頼性は高いでしょう。
日本の労働者における平均年収が461万円ですので、他の職業よりもやや高めの年収を得られる可能性が高い職種だと言えます。
とはいえ、スキルが大きく影響する職種ですので、20代のうちからいきなり高い年収を得るのは簡単ではない、ということを意識しておくべきでしょう。
WebデザイナーとITエンジニアの年収を比較
ITエンジニアは、フリーランスの中でも高い収入を得られる代表的な職種です。
実際、フリーランスエージェント「PE-BANK」の調査では、以下のような結果が出ています。
20代 | 約700万円 |
30代 | 約800万円 |
40代 | 約860万円 |
50代 | 約630万円 |
参考:PE-BANK
なお、「レバテックフリーランス」の場合は、以下のような数値となっています。
20代 | 約510万円 |
30代 | 約558万円 |
40代 | 約620万円 |
参考:レバテックフリーランス
ご覧の通り、フリーランスエンジニアの場合、20代からいきなり500万円~700万円ほどの年収を狙うことが可能です。
Webデザイナーよりも遥かに高年収を得やすいため、魅力を感じる人も多いでしょう。
しかし、高い年収を狙える分、フリーランスWebデザイナーよりも学習期間や学習コストがかかるという部分を忘れてはいけません。
場合によっては、100万円近い料金を払ってプログラミングスクールに通う必要も出てきます。
フリーランスとして活動することは決めているものの、Webデザイナーにするかエンジニアにするかで迷っている、という方もいるでしょう。
年収面だけを見るとエンジニアに惹かれるかもしれませんが、長く働き続けるためにはお金だけで決めず、「自分が興味を持っているのはデザインなのかプログラミングなのか」という点に重きを置いた方がよいです。
フリーランスWebデザイナーの働き方
フリーランスWebデザイナーの働き方としては、主に以下の3つとなります。
- リモートワーク型
- 客先常駐型
- ハイブリッド型
リモートワーク型
フリーランスのWebデザイナーとして活動する大きなメリットとして、「完全リモートワークが可能」という点が挙げられます。
納期さえ守れば、いつどこで仕事をしてもいいという自由さは、何物にも代えがたい魅力と言えるでしょう。
クラウドソーシングサイトやフリーランスエージェントサイトに掲載されている案件の中には、フルリモートOKのものが数多く存在します。
ただし、フルリモート案件であっても、必要に応じてWeb打ち合わせなどが入ることもありますので、完全に自分の好きなペースで仕事ができるわけではない点のみ要注意です。
円滑に仕事を進めるために、定期的なWeb打ち合わせは必須となります。
客先常駐型
リモートではなく、正社員と同じように週5で会社へ出社することが求められる案件も少なくありません。
チームを組んで複数人で開発にあたっているプロジェクトの場合、メンバー同士の密なやり取りが必要なケースも多々あります。
その際、リモートのメンバーがいると、細かい確認を取るのにもいちいちWeb会議アプリを使ったり、チャットやメールで連絡を取ったりしなければなりません。
しかも、すぐにWeb会議ができるとも限りませんし、チャットやメールの返信もいつ来るかわからないということも多いでしょう。
その点、フリーランスのWebデザイナーが職場に常駐していれば、何か確認したいことがあればすぐに解決できます。
こうしたメリットを考慮して、フリーランスとはいえ出社が義務付けられている、という案件もあります。
ハイブリッド型
リモートワークと常駐をミックスしたようなハイブリッド型も存在します。
例えば、以下のようなパターンです。
- 週に一度だけ出社し、あとはリモートワーク
- 毎週決まった曜日だけリモートワーク(月・水・金がリモート、火・木が出社、など)
- 基本的にはリモートで働くものの、状況に応じて出社
このように、案件に応じて様々な形があります。
「ずっと一人で作業しているのではなく、たまにはメンバーたちと一緒に仕事をしたい」
「クライアントとの関係強化のためにも、定期的に対面したい」
フリーランスWebデザイナーの中には、こういった考えを持った人もいることでしょう。
一人で仕事を進められるのがフリーランスのメリットとはいえ、気分転換やモチベーション維持のために出社する機会も欲しいという場合には、ハイブリッド型の働き方ができる案件をおすすめします。
フリーランスのWebデザイナーとして年収1,000万円は達成可能か?
フリーランスのWebデザイナーが年収1,000万円を稼ぐことは可能なのか、と問われれば、答えは「Yes」となります。
正社員や派遣社員ですと、Webデザイナーとして年収1,000万円を達成するのはなかなか難しいですが、フリーランスならば達成可能な年収だと言えます。
正社員や派遣社員は、収入が安定しているという利点があるものの、大きく稼ぐことは非常に難しいです。
高いスキルと豊富な経験を持っていることはもちろん、マネジメントも身に付けて上級の管理職が務まるレベルにならなければ、1,000万円超えは厳しいでしょう。
しかしフリーランスは、「収入が不安定」というデメリットと引き換えに、スキルや経験次第で収入を際限なく伸ばせるというメリットがあります。
とはいえ、いくらフリーランスでもWebデザインの仕事のみで1,000万円を超えるのは難しいため、「UI/UXデザイン」「JavaScript」「PHP」「SEO」といったWebデザインに絡む周辺スキルも習得しておく必要があります。
併せて、以下のようなスキルもあれば、年収1,000万円超えも見えてくるでしょう。
- クライアントに対する交渉力
- チームメンバーと円滑に仕事を進めるための高いコミュニケーション能力
- クライアントに響く提案力
転職サイト「doda」の統計では、正社員として働くWebデザイナーで年収1,000万円を達成している割合は、わずか0.3%となっています。
フリーランスの場合はもう少し割合が上がりますが、それでも狭き門であることには変わりません。
フリーランスのWebデザイナーとして年収1,000万円を達成することは可能ですが、人並み外れた努力が必要となることについては強く意識しておいてください。
フリーランスWebデザイナー向けの案件例
この項目では、フリーランスのWebデザイナー向けに出稿されている案件の例について掲載していきます。
主に高単価な案件を掲載していますので、「稼ぐためにはこういったスキルが求められる」という視点で見ていただければと思います。
大手楽器製造企業におけるUI/UXデザイン制作
単価 | 60万円/月 |
稼働日数 | 週に3日 |
必要スキル | Figma/Adobe XD |
業務内容 | 新規サービス開始におけるUI/UXデザイン |
女性向け商品におけるWebデザイン制作
単価 | 30万円/月 |
稼働日数 | 週に2~4日 |
必要スキル | Photoshop/Illustrator |
業務内容 | 女性向け商品のLPデザイン制作や、商品のパッケージデザイン、女性向けメディアサイトの更新 |
バナー制作/LP制作
単価 | 60万円/月 |
稼働日数 | 週に3~5日 |
必要スキル | Figma/HTML |
業務内容 | 受託開発案件におけるバナーやLPの制作 |
UI/UX改善やワイヤーフレーム制作
単価 | 60万円/月 |
稼働日数 | 週に3~5日 |
必要スキル | UI/UXデザイン/マーケティングスキル/ビジネスレベルの英語力 |
業務内容 | フード系クライアントの米国進出プロジェクトにおける、ECサイト構築 |
有名求人サービスの機能実装
単価 | 60万円/月 |
稼働日数 | 週に3~5日 |
必要スキル | HTML/SCSS/JavaScript/VsCode |
業務内容 | 有名求人サービスの募集ページの実装や、商品LPの制作 |
フリーランスWebデザイナーに将来性はある?
すでに星の数ほどあるWebサイトですが、その勢いはまったく衰えておらず、今もなおWebサイトは増え続けています。
Webサイトにデザインは付き物ですから、Webサイトが増え続けているのならば、Webデザイナーの将来性も高いと考える人が多いことでしょう。
しかし、一概にそうとも言えません。
確かにWebサイトの数は増えていますが、比例するようにWebデザイナーを目指す人も増えているのです。
特にフリーランスは、ライバルたちとの仕事の奪い合いが常に起こります。
そのため、「ただWebデザインだけできる」という人ではどんどん仕事が取りづらくなる可能性が高くなってしまいます。
将来性のあるフリーランスWebデザイナーとなるためには、付加価値の高い人材を目指すべきでしょう。
フリーランスのWebデザイナーとして年収を上げるコツ
フリーランスのWebデザイナーが年収を上げようと考えている場合は、以下のようなことを意識してください。
- Webデザインのスキルを磨く
- プログラミングスキルを身に付ける
- 営業力を身に付ける
- コミュニケーションスキルを高める
- フリーランスエージェントを利用する
- 案件消化のスピードを速くする
Webデザインのスキルを磨く
フリーランスのWebデザイナーとして年収を上げるためには、まずWebデザイナーの基本スキルである「Webデザイン」について徹底的に磨く必要があります。
- Webデザインに関する良書をリサーチして読む
- 実績や経験が少ないうちは安い単価でも引き受けて数をこなす
- Webデザインのトレンドを常に追いかける
このような努力を続けることで、Webデザインスキルを徐々に高めていくことができるでしょう。
特に、Webデザインのトレンドを把握しておくことは重要です。
Webの世界は移り変わりが速いので、常にアンテナを張っておき、流行には敏感になっておくようにしてください。
プログラミングスキルを身に付ける
Webデザインの際には、HTMLやCSSのスキルが必須となりますが、その他にも、サイトに動きをつけるために必要なプログラミング言語である「JavaScript」も習得しておくべきです。
さらに、「PHP」や「Ruby」といったWeb系のプログラミング言語も身に付けておけば、さらに重宝される存在になることができます。
特にPHPは、WordPressで使われている言語ですので、WordPressのカスタマイズ案件も獲得できるようになるため、習得する価値が高いと言えるでしょう。
また、PHPやRubyを理解していれば、Webエンジニアとの連携もスムーズになるため、Web制作だけでなく、Web開発の現場でも活躍できる人材になれる可能性があります。
営業力を身に付ける
正社員のWebデザイナーと違い、フリーランスの場合は自分で仕事を獲得しなければなりません。
その際に重要となるのが、いかに自分を上手く売り込めるかが問われる「営業力」です。
どんなにWebデザイナーとしてのスキルが高くとも、営業力がなければその魅力が伝わらず、仕事獲得に繋がりづらくなってしまいます。
せっかくのスキルが宝の持ち腐れになってしまわないよう、自分の魅力を効果的にアピールできる力を身に付けておきましょう。
営業力を磨くコツとしては、主に以下のような方法があります。
- 営業力を高めるための書籍を読む
- 友人や知人に協力してもらい、自分を売り込むためのプレゼンを見てもらう
- 営業に失敗した後、何が悪かったのかを分析して改善する
こういったことを地道に繰り返していくことで、営業力を高めることができるはずです。
コミュニケーションスキルを高める
どんな職種においても、コミュニケーションは大変重要なスキルとなります。
当然、フリーランスWebデザイナーにも求められる能力ですので、強く意識しなければなりません。
例えば、メールやチャットなどのやりとり一つを取っても、以下のようなケースが発生してしまうと「コミュニケーション能力が低い」と判断されてしまい、新規案件の獲得や継続依頼に関して支障をきたすことが珍しくありません。
- クライアントに対する返信が遅い
- 社会人としての言葉遣いではない
- 説明がわかりづらい
また、ヒアリング力の高さも、コミュニケーションにおいて非常に重要です。
クライアントの意図を正確に汲み取り、満足してもらえるような回答や提案をできるように心掛けましょう。
コミュニケーションスキルが高ければ、単価交渉もスムーズに進みやすいので、年収アップに繋がりやすくなります。
フリーランスエージェントを利用する
フリーランスエージェントの利用によって、年収アップが実現することもあります。
フリーランスエージェントとは、フリーランスに対してマッチする仕事を紹介したり、単価交渉をしてくれたりするサービスのことです。
その分マージンがかかるのですが、自分だけでは探せないような高単価案件を紹介してくれることも多いので、結果的に収入が上がるというケースも少なくありません。
自分で営業する手間をカットできますので、「本業であるWebデザインの仕事で忙しい」「営業が苦手」という場合は、マージンを払ってでもフリーランスエージェントを利用する、という方法がおすすめです。
案件消化のスピードを速くする
案件消化のスピードが上がれば、それだけ多くの案件をこなすことができるようになるため、必然的に年収も高くなりやすいです。
「そう言われても、簡単に作業スピードを上げることはできない」
こう考える方も多いことでしょう。
その場合は、弊社が提供するサービスをご利用いただくことで、大幅なスピードアップが可能となります。
弊社では、「出来上がった状態のデザイン」を数多く用意しつつ、各デザインデータについてはユーザー様の方で自由に編集ができる、というサービスを提供しております。
これにより、ゼロからデザインを作る必要がなくなるので、案件消化スピードの劇的な改善に繋がる可能性が高くなります。
あらゆるデザインツールに対応したデータを用意しているため、使い勝手も良いので、興味のある方は是非お問い合わせください。
まとめ
以上、フリーランスのWebデザイナーの平均年収や、フリーランスWebデザイナーの案件例、年収を上げるためのコツなどについて詳しく解説してきました。
フリーランスは、努力次第でいくらでも年収を上げられるという大きなメリットがあります。
Webデザイナーの場合も、プログラミングスキルを身に付けたり、営業力を高めたり、案件消化を速めたりすることで年収アップに繋がりますので、年収にこだわる際には是非本記事を参考にしてください。