EFOとは何か?入力フォームを改善するための具体的な方法を解説
「入力フォームで離脱するユーザーの数を減らすにはどうすればいい?」
「具体的な入力フォームの改善方法は?」
アクセスはあるのになかなかコンバージョンにまで結びつかない、というホームページを運営している場合、上記のようなことを知りたいと思う機会も多いでしょう。
実際、いくらアクセスがあろうとも入力フォームの作りに問題があれば、ユーザーはどんどん離脱してしまいます。
そのような事態を避けるためには、「EFO対策」に力を入れる必要があります。
この記事では、EFOとは何かという基本的なことから、具体的なEFO対策の方法、EFO対策を行う手順、おすすめのツールなどについて、詳しく解説していきますので、入力フォームの改善を考えている場合は是非参考にしてください。
EFOとは
EFOとは、「エントリーフォーム最適化」の略で、入力フォームにおいていかにユーザーから離脱されずに最後まで入力してもらうか、についてこだわる対策のことです。
使い勝手の良い入力フォームを用意することで、ユーザーが最後まで入力を続けてくれる可能性が高まるため、結果的にコンバージョン率も上がりやすくなります。
アクセスが多く、コンバージョンに繋げるまでの導線がいかに練り込まれているページであろうとも、入力フォームに問題があれば台無しになりますので、EFOは必ず意識しなければなりません。
ユーザーが入力フォームで離脱してしまう理由
ユーザーが入力フォームから離脱してしまう主な理由としては、以下のようなものがあります。
- 入力項目が多すぎる
- 入力チェックが厳しい
- 不要な入力項目がある
- 入力フォームのレイアウトがわかりづらい
- ブラウザバックで入力内容が破棄される
こうした要素を潰していくための施策が、EFOとなります。
具体的なEFO対策については、以下の項目で詳しく解説していきます。
EFO対策として効果的な方法14選
この項目では、入力フォームを最適化するために必要な対策14選について紹介していきます。
下記の対策をすべて実施することで、コンバージョン率は大きく改善されることでしょう。
入力項目を必要最低限にする
会社側としては、少しでも多く顧客の情報を欲しいと考えるかもしれません。
しかしユーザーにとっては逆であり、入力項目は一つでも少ない方がありがたいのです。
いくら顧客情報が欲しいからといって、多くの入力項目を用意したことが原因でユーザーに逃げられてしまっては意味がありません。
そういったことにならないよう、ユーザー目線に立って、できる限り入力項目は減らすようにしましょう。
設置する入力項目は、「目的を達成するために最低限必要な項目だけ」にすべきです。
入力例を載せる
どのように入力すればいいかわからず手を止めてしまうユーザーを想定し、入力例を表示することもEFOとして効果的です。
例を表示するやり方はいくつかありますが、最もスマートなのは「入力欄の中に入力例を表示する」という方法でしょう。
上記画像のように、入力欄の枠の中に薄いグレーの文字で入力例を表示しておき、入力が開始されると入力例が消える、という仕様にしておくと、ユーザーは迷うことなくスムーズに入力作業を行うことができるでしょう。
入力項目の分割は極力避ける
ハイフンや半角スペースで区切ることが多い「電話番号」「郵便番号」「クレジットカード番号」といった項目の場合、入力項目が分割されているケースがあります。
しかしこれをやってしまうと、項目数が増えることでユーザーからの心証が悪くなる上、マウス操作やタップなどによる入力欄の移動が発生するため手間がかかってしまいます。
これらも離脱の要因となるので、入力項目は基本的に一つの入力欄で完結するようにしておきましょう。
ハイフンや半角スペースについては、入力不要にしておくか、自動で入るようにしておくことも忘れてはいけません。
入力必須の項目を減らす
入力が必須になっている項目が多いと、最後まで入力してもらえないリスクが高まるだけでなく、時にユーザーから嫌悪感を抱かれてしまう可能性もあります。
特に「性別」のようなデリケートな項目については注意が必要でしょう。
ダイバーシティ(多様性)の概念が広まっている昨今、性別についての回答を強要する形はあまり望ましくありません。
こういった形で一つ一つの項目を精査し、「本当に入力必須にする必要があるのか」について慎重に検討するようにしてください。
基本的には、サービスの提供や情報管理を行う上で「入力してもらわなければ支障が出る」というレベルの項目以外は、任意項目にすべきです。
また、必須項目と任意項目を明確にすることも大事です。
- 入力欄を色分けする
- 項目部分に「必須」「任意」といったキャプションを付ける
このような形でわかりやすく明示しておけば、ユーザーの混乱を避けられるでしょう。
会社都合を優先した項目はなるべく設置しない
「ただ会社側が欲しいだけの項目」については、なるべく設置しないようにすることも、EFO対策として重要です。
会社都合を優先した項目の代表例が「アンケート項目」でしょう。
「当商品を知ったきっかけは何ですか?」
「当商品のどこを気に入りましたか?」
「どんな目的で使用しますか?」
これらは、会社として是非欲しい情報だと思われますが、ユーザーにとっては回答するメリットがまったくありません。
アンケートに答えれば特典がある、というようなケースならば別ですが、そうでなければただ手間がかかるだけの作業になってしまいます。
コンバージョンを第一に考えるのならば、ユーザーファーストを徹底した入力フォームを心掛けるべきです。
入力中の項目の背景色を変える
「入力中の項目」と「それ以外の項目」の背景色が同じ場合、ユーザーが途中で作業を中断してしまうと、「自分がどこまで入力したのかわからなくなる」ということがあり得ます。
したがって、ユーザーがスムーズに入力作業を再開できるように、入力中の項目の背景色を変えるようにしておくべきです。
特に、ある程度項目数が多いフォームでは必須の対応と言えるでしょう。
こうした細かな利便性についても見落とさず改善していくことで、入力完了率を上げることができます。
住所の入力補助機能を搭載する
入力項目の中でも、特に長くなりやすいのが「住所」です。
住所の入力補助はすでに一般化しているため、最初からすべての住所を手入力しなければいけないとわかれば、「今どき入力補助もないのか」と不便に感じるユーザーも少なくありません。
したがって、郵便番号を入力したら一定の住所まで自動で入力されるような補助機能を搭載しておくようにしましょう。
なお住所の入力補助機能には、離脱を防ぐだけでなく、ユーザーによる入力ミスも激減させることができるというメリットがあります。
離脱防止のためのポップアップを表示させる
入力フォームから離脱しようとした際に、「このままページを離れると入力内容が破棄されてしまう」といったメッセージをポップアップなどで出すことも効果的です。
入力項目が多めのフォームならば、そこまで入力した内容が失われることをもったいなく思い、フォームに留まってくれるユーザーも現れるでしょう。
また、誤操作によってページを離れてしまいそうになったユーザーの助けになることもあります。
別ページへ遷移するリンクを排除する
入力フォームの周りには、別ページへ遷移してしまう余計なリンクがない状態にしておくことも大事なEFO対策の一つです。
別ページへのリンクがあることで、ユーザーの興味がそちらに移ってしまい、入力を途中で中断されてしまう恐れがあるからです。
入力フォームのあるページには、余計な情報やリンクは掲載せず、必要なもののみに絞るようにしてください。
ヘッダーやフッターに全ページ共通で表示されるメニューリンクがある場合も、入力フォームにとって邪魔になりますので、例外処理としてリンクを表示しないようにしておきましょう。
ブラウザバックしても入力内容が消えないようにする
入力の途中に、誤ってブラウザの「戻る」ボタンを押してしまい、ブラウザバックしてしまうユーザーも少なくありません。
その際に、途中まで入力された内容が消えないようにしておくことはEFOにおいて大変重要です。
ユーザーが元の入力フォームに戻ってきたくれたとしても、それまでの入力内容がすべて消えていれば、当然最初からやり直しとなります。
そこでユーザーにうんざりされてしまえば、離脱に繋がる可能性が高くなるでしょう。
入力する意思のあるユーザーを逃がしてしまうのは非常にもったいないので、ブラウザバックによる入力内容消失に備え、データを保持できるフォームにしておくべきです。
入力チェックをすぐさま行う
それまで入力された内容がどのようなものであろうと、すべての入力が終わった後に「登録」や「確認」というボタンを押すまではどこに入力エラーが発生するかわからない、というフォームも多いです。
こういったフォームですと、せっかく入力が終わってホッとしているユーザーに対して、「入力ミスがあるので修正してください」と伝えることになるので、ストレスを与えてしまうかもしれません。
したがって、各項目の入力が終わるごとに入力チェックが行われるようにしておくのが理想でしょう。
例えばパスワードの設定ならば、「1234」と入力してから次の項目に進もうとした時に、「パスワードは6ケタ以上必要です」というような注意メッセージを出す形です。
その場その場で入力エラーを提示することで、着実に入力作業を進められるようになるので、ユーザーのストレスを軽減することができます。
入力チェックを厳しくしすぎない
入力チェックが厳しすぎるのも問題です。
特に、パスワード設定の項目は要注意でしょう。
パスワードを設定する際に「アルファベットと数字と記号をそれぞれ複数使う」など、設定の条件が細かすぎると、ユーザーは何度も入力を繰り返すことになってしまうかもしれません。
パスワードの設定条件まで細かく見ていないユーザーも多いからです。
セキュリティについては重視すべきですが、あまりやりすぎるとユーザーの負担となりますので、バランスを考慮した入力チェックを意識すべきです。
また、パスワードだけでなく、住所のような「スペースを入力する可能性がある項目」の入力チェックにもご注意ください。
「スペースはすべて半角でなければエラーになる」といった入力チェックをかけると、どこにエラーがあるのかわからず、最終的に入力を諦めて離脱するというパターンもあり得ます。
こういったもったいない取りこぼしを防ぐためにも、「厳しすぎないチェック」を目指すようにしてください。
端末に応じた入力フォームを表示させる
入力フォームを、端末に応じたベストな形で表示させるという対応も必要です。
- スマートフォン
- パソコン
- タブレット …など
ユーザーは、上記のように様々な端末からアクセスしてきます。
その際に、「パソコンでは見やすいもののスマートフォンだとレイアウトが崩れる」というようなことがあれば、EFOにとって大きなマイナスとなってしまいます。
どんな端末からのアクセスがあっても、適切なレイアウトになるように確認を徹底すべきです。
段階的に入力できるようにする
どれだけ入力項目を絞ろうと思っても、フォームを設置する目的によっては、それなりの項目数を用意せざるを得なくなることもあるでしょう。
例えば無料相談会への申し込みフォームですと、年齢や名前や住所などといった基本情報に加え、相談内容に関する項目も複数必要な場合があります。
このように、どうしても入力項目が増えてしまう場合には、段階的に入力できる形にするのがおすすめです。
多くの入力項目がいきなり目に飛び込んでくると、「こんなに入力するのか」という意識が働き、面倒に感じて離脱してしまうユーザーが出てきてしまうでしょう。
しかし、1ページあたりで求める入力を2~3項目に抑え、入力完了後は次のページへ遷移する、という流れにしておけば、ユーザーの心理的な負担が減り、最後まで入力してもらえる可能性が高くなります。
具体的には、10個の項目があるのならば、「1ページ目:3項目 ⇒ 2ページ目:3項目 ⇒ 3ページ目:4項目」のような形にするわけです。
なお段階的な入力を求める際は、進捗がわかるプログレスバーの設置も忘れないようにしてください。
「あとどれぐらいで入力が終わるのか」が一目でわかるようになっていれば、ユーザーも安心して入力を進められるでしょう。
EFO対策の進め方
EFO対策を行う場合は、以下の手順で進めていくとスムーズに事が運ぶでしょう。
- EFOツールを使って問題がある場所を特定する
- フォームの改善を行う
- A/Bテストを実施する
- 分析と改善を繰り返す
EFOツールを使って問題がある場所を特定する
まずは、EFOツールを使って「現在の入力フォームのどこに問題があるのか」を特定するところから始めましょう。
EFOツールを利用することで以下のようなことがわかるため、フォーム分析に役立ちます。
- 入力項目別の離脱率
- ブラウザやデバイスごとの離脱率
- ユーザーが入力を完了させるまでの滞在時間 …など
こういった数値を使って問題点をあぶり出すことが可能となります。
フォームの改善を行う
問題箇所がわかったら、次はフォームの改善作業に入ります。
例えば、住所の項目で離脱していることが多いと判明した場合には、以下のような対処法が候補となるでしょう。
- 郵便番号を入力したら一定の住所まで自動で入る「入力補助機能」を搭載する
- マンション名の入力項目を省く
- 住所の入力欄を必須ではなく任意にする
また、電話番号の項目で離脱されていることが多いようならば、「営業電話は絶対にしない」「個人情報は安全に管理する」といった一文を近くに掲載してユーザーからの信頼を獲得する、といった対応が必要です。
このように、分析結果から見えてきた様々な問題について、漏らすことなく対処するようにしてください。
A/Bテストを実施する
入力フォームを改善する際には、1パターンの改善案だけでなく、複数パターンの改善を施して結果を確認する「A/Bテスト」を実施すべきです。
正しく改善できたかどうかは、「ユーザーの離脱率が下がったのか」「入力完了率が高まったのか」といった結果を見なければ判断できません。
さらに、どの程度改善できたのかについても、数値として見なければわからないでしょう。
どういった形がベストに近いのかを知るためにも、いくつものパターンを試し、どの改善策が最も効果があったのかを検証するようにしてください。
分析と改善を繰り返す
ここまで解説してきた「分析 ⇒ 改善 ⇒ 検証」の流れは、一度実施するだけでOKというものではありません。
一度の改善で理想的な形に辿り着くことは稀であり、何度もあらゆるパターンを試すことで徐々に入力完了率を上げていくことができます。
そのため、「ここがゴール」と決めずに、分析と改善を繰り返しながら、より良い入力フォームを追求していく姿勢が重要となります。
おすすめのEFOツール3選
入力フォームを改善するためには、EFOツールの活用が欠かせません。
EFOツールは数多く存在しますが、中でも以下の3つがおすすめとなっています。
- エフトラEFO
- フォームアシスト
- EFO CUBE
エフトラEFO
エフトラEFOは、平均22%もの改善効果が期待できるEFOツールです。
高い成果を出していることからか、以下のような大手クライアントもエフトラEFOを導入しています。(2024年4月時点)
- リクルート
- 価格ドットコム
- 野村不動産アーバンネット
- パーソルキャリア …など
「資料請求しなければ詳細がわからない」という業者が多い中、エフトラEFOは公式HP内で料金やサービス内容を詳しく紹介しているという点も魅力でしょう。
フォームアシスト
フォームアシストは、導入フォーム数5,000を超える人気のEFOツールです。
- EFOツールとして国内で最初にサービス化
- 10年以上の実績あり
- 40種類以上の機能を搭載
EFOツールとして非常に有名であり、実績も豊富です。
基本機能だけでは対応できない部分については、専門の担当者がサポートしてくれます。
EFO CUBE
EFO CUBEとは、業界最高水準のEFOを提供してくれるツールです。
入力補助機能だけで26種類、データ解析機能も12種類搭載されています。
- アクセスはあるがフォームで離脱されてしまう
- どの項目に問題があるのかわからない
- 他のEFOツールで効果が出なかった
こういった悩みがある場合は、EFO CUBEの導入を検討してみるとよいでしょう。
まとめ
以上、EFOがどういったものなのかについてや、具体的なEFO対策方法、EFOの進め方、おすすめのツールなどについて紹介してきました。
どれだけアクセスを集めようとも、どれだけランディングページを充実させようとも、入力フォームがお粗末な作りになっていてはコンバージョン率が下がってしまいます。
せっかく入力フォームまで辿り着いてくれたユーザーを失わないために、EFOを軽く考えず、最適なフォームになるよう改善を重ねるようにしてください。
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