Web制作はオワコン?制作会社はなくなる?現状や将来性を解説

Web制作はオワコン?制作会社はなくなる?現状や将来性を解説 | pochily me(ポチリーミー)
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「Web制作はもうオワコン、という話を聞くけど本当? その理由は?」
「Web制作の世界で生き残っていく方法はある?」

Googleで「Web制作」と入力すると、最上位の予測検索キーワードとして「オワコン」が表示されます。
この現象を見て、Web制作の未来は明るくないのかも、と感じている人も多いかもしれません。

果たして、本当にWeb制作はもうオワコンなのでしょうか?

そこでこの記事では、以下のようなことについて解説していきます。

  • Web制作がオワコンだと言われる理由
  • Web制作会社はなくなるのか
  • Web制作業界の現状と将来性
  • Web制作でオワコン化しないための対策法

Googleの予測検索キーワードやネット上の噂だけで判断せず、正しい情報を把握して、どう対処すべきかを考えることが大事です。

Web制作がオワコンだと言われる理由

Web制作がオワコンだと言われる主な理由は以下の通りです。

  • Web制作業界に参入する人が多い
  • 低単価案件が多い
  • ローコード・ノーコードツールが増えている

Web制作業界に参入する人が多い

Webサービスやシステムを開発するスキルに比べると、Web制作の方が難易度が低いため、Web制作の業界に参入してくる人はいまだに多い状況です。
これが原因で、一部では「もうオワコンだ」と言われています。

参入してくる人が多くなればなるほど、それだけ案件の取り合いが激しくなり、「Web制作スキルを身に付けたまではよかったものの全然案件が取れない」というケースも増えてしまいます。

「せっかく勉強したのに案件獲得が思うように進まない」

このような状況に直面すると、もうWeb制作はオワコンなのだ、と感じてしまうのも無理はないでしょう。

努力が報われなかった結果、Web制作に対してネガティブな印象を持ち、ネガティブな発信をするという人が一定数いることで、「Web制作 = オワコン」というイメージが広がりつつあるのかもしれません。

低単価案件が多い

参入する人が増えて案件の取り合いが起これば、需要と供給のバランスが崩れ、案件単価にも影響を及ぼします。
その結果、労力と見合わないような低い単価の案件が増えてしまったことから、「もうWeb制作はオワコン」と感じる人が多くなってしまったのかもしれません。

仕事量と見合っていないような低単価案件がなくならない理由は、なかなか仕事を取れない人が「単価が低くても仕方がない」と諦めて応募してしまう、というケースが後を絶たないからです。
実際にクラウドソーシングサイトなどでは、驚くような低い単価で募集をかけているクライアントも見受けられます。

実績作りの段階ならば別ですが、稼ごうとして仕事をする場合には、相場から外れているような低単価案件に手を出すべきではありません。
しかし、仕事欲しさに低単価だと承知した上で応募せざるを得ない人もいるため、こうした状況を「オワコン」だと感じている人も一定数いるのでしょう。

ローコード・ノーコードツールが増えている

現在では、特別なスキルを持たなくともホームページを制作できるツールが多数存在します。
中でも、ほとんどコーディングせずにWeb制作ができる「ローコードツール」や、一切のコーディングが必要ない「ノーコードツール」といったものもあります。

こうしたツールの登場により、「Web制作スキルを学ぶ必要がなくなった」と感じたことで、Web制作はもうオワコンなのだと思い込んでいる人もいるようです。

しかし実際は、ローコード・ノーコードツールだけでは対応できないこともたくさんあるため、「ツールを使えば望み通りのホームページが手に入る」ということにはなりません。

ローコードやノーコードでWebサイトを制作できるツールがあるからといって、Web制作スキルが駆逐されるわけではない、ということは理解しておくべきです。

Web制作会社はなくなる?

ネット上で「Web制作はオワコンだ」という意見を何度も目にした方は、Web制作会社がどんどんなくなっていくのではないかと考えているのではないでしょうか。

まず結論からお伝えすると、「ただWeb制作をしているだけの制作会社」はなくなってしまうかもしれないものの、「他の制作会社との差別化を図っている会社」は伸び続ける可能性が高いです。

すでに数えきれないほど多くのWeb制作会社が存在している上、今も増え続けていることから、今後も当然競争は激しくなることでしょう。
そんな中で、制作会社としての強みを特に持たず、漫然とクライアントから言われるまま制作をしているだけの会社は、生き残るのが難しくなります。

逆に、以下のような付加価値を提供できる会社は、今後も高い需要があるはずです。

  • 提案力が高い
  • UI/UXに優れたデザインが可能
  • SEOに精通している
  • 制作だけでなく運用・保守にも強い

Web制作会社への就職を考えている場合は、その会社がどういう特色を持っているのかについてもしっかり把握した上で、就職すべきかどうかを判断するようにしてください。

Web制作業界の現状と将来性

今のWeb制作業界がどうなっているのか、将来性はあるのか、こういったあたりが気になっている方も多いでしょう。

そこでこの項目では、Web制作業界の現状と将来性について解説していきます。

Web制作業界の現状

Web制作の現状を一言で表すとするならば、「低スキルの人材は徐々にオワコン化しているものの、高スキルの人材やマネジメントができる人材は不足している」という状態になっています。

すでにWeb制作の人材は飽和状態だと言われることも多いですが、それは「一応ホームページを作れる」という低スキルの人も含めた場合の話であり、高いWeb制作スキルを持った人材は、オワコンどころかむしろまったく足りていないのです。

したがって、これからWeb制作を学び、高いスキルを身に付けて活躍したいと思っている場合には、まったく怯む必要などありません。

Web制作業界の将来性

スマホの普及や急速なデジタル化などの要因によって、Web業界は今現在も成長を続けています。

それに比例して、Web制作の案件数も当然増えていきますし、制作されたWebサイトの運用案件もあります。
したがって、Web制作関連の仕事がなくなることはもちろん、減っていくという可能性も考えづらく、将来性については「高い」と言えるでしょう。

Web制作でオワコン化しないための対策法

Web制作でオワコン化しないためには、以下のような対策法を実践して、周囲との差別化を図っていくことが重要です。

  • 希少価値の高いスキルを身に付ける
  • 営業力を磨く
  • 単価にこだわる
  • 案件内容にこだわる
  • 強いポートフォリオを作成する
  • 1次請けをメインにしている制作会社へ就職する

希少価値の高いスキルを身に付ける

Web制作の業界でオワコン化しないためには、ライバルたちとの差別化を図るため、希少価値の高いスキルを身に付けるという方法がおすすめです。

一般的なWeb制作スキル以外に、習得しておくと人材価値が上がる希少スキルの例としては以下の通りです。

  • Webマーケティング
  • 広告運用
  • SNS運用
  • SEOやMEO
  • UI/UX
  • ライティング
  • マネジメント

Webマーケティング

Webマーケティングとは、一言で表すと「Webを活用して売り上げアップを図るための方法や仕組み」のことです。

ある商品やサービスについて、どのような戦略を用いてWeb上で販売していくかの大枠を決め、様々なデータを収集・分析しながら「立てた戦略を具体的にどう実現していくか」を策定していきます。

Webサイトを制作したいと考えているクライアントの最終目標は、ほとんどの場合「より多くの収益を得ること」ですので、Webマーケティングスキルを持つ人材は大変重宝されます。

広告運用

広告運用は、Webマーケティングの中でもかなり重要となる要素です。
したがって、リスティング広告やSNS広告といった広告の運用スキルを持っていると、市場価値が大きく上がります。

広告運用スキルは、ただ本を読んだり誰かから話を聞いたりするだけで身に付くものではありません。
自分で実際に運用し、失敗を重ねながら、少しでも費用対効果がよくなるように改善していくという作業を繰り返し経験することが大事になってきます。

そう簡単に習得できる技術ではないため、希少性は高いと言えるでしょう。

広告の運用方法を間違えると、売り上げよりも広告費用の方が高くなってしまう、といったケースも珍しくないため、「広告運用に詳しいプロに任せたい」と考えるクライアントは数多く存在します。

SNS運用

現代のWeb集客において、SNSの活用は非常に効果があるものの、SNSについてのリテラシーが低いクライアントも少なくありません。
SNSを運用することでどういう効果があるのか、何をどうすればいいのか、という点についてわからないと困っているクライアントが多いのです。

よって、以下のようなSNS運用スキルを持っていれば、Web制作だけでなく運用案件も任せてもらえる可能性が高まります。

  • フォロワーを増やすコツ
  • バズりやすい投稿
  • ハッシュタグの活用法
  • インフルエンサーとのコラボの仕方
  • SNSにおける効果的なキャンペーン実施方法
  • 炎上対策

「SNSに興味はあるもののやり方がわからない」というクライアントに対して大いに刺さるスキルですので、普段からよくSNSを使うという人は積極的に習得を試みてはいかがでしょうか。

SEOやMEO

  • SEO ⇒ 検索エンジンでの表示順位を上げるための技術
  • MEO ⇒ 主にGoogleMapでの表示順位を上げるための技術

これらのスキルを活用することで、広告費を抑えた集客が可能なWebサイトの作成が可能となるため、Web制作とセットで学んでおくとクライアントから喜ばれることが多いです。
特にSEOスキルは、オウンドメディアの制作・運用には欠かせませんので、オウンドメディア関連の案件を取る際の大きな武器となります。

広告運用同様に、ただ知識を詰め込むだけでなく、自身でトライ&エラーを繰り返しながら徐々に身に付けていく形になるため、SEOスキル習得までには時間がかかってしまいますが、その分、習得できた時の恩恵は大きいです。

UI/UX

UI(ユーザーインターフェース)とは、Webサイトにおける「ユーザーの目に触れる部分」のことです。
例えば、レイアウトやフォントの種類、配色、ボタン、アニメーションなどです。

UX(ユーザーエクスペリエンス)とは、Webサイトにおける「ユーザーがサービスを通して得る体験」のことです。
例えば、ページの読み込み速度や検索機能の充実度、使いやすい入力フォームなどです。

Web制作の際は、上記のようなUI/UXの質を意識した作りにすることが必須となります。
UIやUXの悪いWebサイトは、ユーザーに離脱されやすくなってしまうからです。
使いづらい・見づらいサイトが敬遠されるのは当然のことでしょう。

このような事情から、UI/UXデザインについての知識も、Web制作を行う人材としての価値を上げてくれます。

ライティング

ライティングスキルを持っていれば、Web制作が終わった後の運用についても任せてもらえる可能性があります。

継続的なWebサイト運営で最もネックとなるのが、日々の記事作成です。

ランディングページのように、新規記事の追加が必要ないホームページの場合は別ですが、不特定多数のユーザーを獲得するために検索エンジンからの集客を狙う場合は、記事の追加・更新が必須となります。
しかし、ユーザーの検索意図を満たすための記事執筆には非常に時間がかかるため、クライアント側のリソースでは対応できないケースも多いのです。

そのため、ライティングスキルを訴求することができれば、「運用について継続的に依頼しよう」と考えるクライアントも増えることでしょう。

マネジメント

一人でWeb制作を行ったり、Web制作チームの1メンバーとして参加したりするのではなく、大規模な制作をまとめられるようなマネジメントスキルがあれば、単価は大きく上昇します。

マネジメントができる人材というのは大変希少価値が高く、常に人材不足の状態であるため、市場でも取り合いの状態となっているのです。

  • 企画立案
  • 要件定義
  • クライアントとの折衝
  • チームメンバーの管理

こういったマネジメント業務をこなせるようになれば、人材価値も仕事のステージも大きく変わります。

営業力を磨く

どんなにスキルがあっても、それを売り込む営業力がなければ、案件を獲得するのが難しくなってしまいます。
フリーランスとして活動したり、副業でWeb制作を行ったりする場合は、営業力を磨く努力もすべきです。

自分のスキルや実績をうまくアピールできるプレゼン力や、「この人に仕事を任せよう」と思ってもらえるような営業トークを身に付けておくことで、希望の案件を獲得しやすくなることでしょう。

営業力は、「書籍を読む」「営業の上手い人から指導を受ける」などの方法で上達させることが可能です。

単価にこだわる

案件の単価にこだわることも、オワコン化を防ぐために重要です。
低単価案件で消耗していると、時間も意欲も削られていきますし、いつまで経っても収入が増えません。

実績がない時期は低単価案件をこなす必要もありますが、ある程度実績ができたら、継続して仕事を依頼してくれているクライアントと単価アップの交渉をしたり、今より少しでも高い単価の案件に応募したりして、徐々に単価を上げていけるようにしましょう。

高単価案件を獲得しやすくするために、前述した「希少スキルの習得」や「営業力アップ」を強く意識するようにしてください。

案件内容にこだわる

単価だけでなく、案件の内容にこだわることも忘れてはいけません。

案件の中には、単発のものもあれば、継続的な依頼を前提としたものもあります。

クラウドソーシングサイトなどで単発の案件ばかりを獲得するというやり方ですと、経済的に不安定な時期を迎えやすいですし、「この仕事が終わったらまた次の案件を探さないといけない」というプレッシャーによって精神的にもつらくなってきます。

このような心配をしないためにも、継続的に依頼してもらえるかどうかについても考慮しながら案件を選ぶとよいでしょう。
Web制作の場合、制作だけでなくその後の運用も含めた案件も少なくないため、そういった案件が狙い目です。

強いポートフォリオを作成する

クライアントがフリーランスを選ぶ時には、ポートフォリオを見て「どの程度のスキルがあるのか」を判断します。

そのため、より強いポートフォリオを提示できるように、質の高いオリジナルポートフォリオ制作に時間を割いたり、実績を最新のものに更新したりといった作業を怠らないようにしてください。

クラウドソーシングサイトやエージェントサイトで魅力的なポートフォリオを公開しておけば、自分から動くことなく、クライアントの方から依頼が舞い込む機会も増えます。

1次請けをメインにしている制作会社へ就職する

フリーランスとしてWeb制作で食べていくのではなく、制作会社へ就職して収入を得るという方法も選択肢に入れるべきでしょう。

フリーランスという働き方には、「収入が青天井」「働く時間や場所が自由」といった魅力的なメリットがある反面、以下のように多くのデメリットも存在します。

  • 収入が不安定
  • 自己管理が難しい
  • 社会的信用が低い
  • 将来的にどうなるかわからない
  • ケガや病気で仕事ができなくなっても保障がない …など

制作会社へ就職すれば、上記のような不安要素はほぼ解消されます。

また、組織の中で働くことによって、「個人ではなくチームで動く」ことを学びつつ、マネジメントスキルを磨いていくことも可能です。

ただし、就職するのは「どの会社でもいい」というわけではありません。
下請けメインのWeb制作会社に就職してしまうと、給料や福利厚生などの待遇面があまりよくないこともありますので、なるべく「クライアントから直接仕事を請けることが多い(1次請けが多い)制作会社」を選ぶとよいでしょう。

まとめ

以上、なぜWeb制作がオワコンだと言われているのかについての理由や、オワコン化しないためにすべきことなどについて詳しく解説してきました。

Web制作でオワコン化してしまうのは、スキルアップを怠る一部の人たちです。
上昇志向を持ち、きちんと生き残り戦略を意識している人の将来性は高いと言えるでしょう。

これからWeb制作の勉強をはじめようと思っている人は、必要以上に不安を感じることなく、学習に専念していただければと思います。

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